パッシングディミニッシュとしての使用例

「ひまわりの約束」 秦基博


サビ部分において、パッシングディミニッシュとしてディミニッシュコードが活用されています。(この例では、わかりやすく「キー=A」として表記しています)

ここではドミナントコードである「E(V)」と、そこからルートが全音離れた「F#m(VIm)」の間を橋渡しするように「Fdim」のコードが挿入されています。

ディミニッシュコードが入ることで、ベース音が「E → F →F#」と半音ずつ上昇する構成となり、個性的な響きが生まれていると感じました。

反面で、その上に乗るメロディは、ディミニッシュコードのために作られた特殊なものではなく、あくまでAメジャースケールに沿った自然な流れで歌われており、このメロディとの組み合わせによって聴きやすさと個性的な雰囲気の両方が演出されています。

ディミニッシュコードは、コード進行のスパイスとして利用されることがほとんどですが、この曲ではサビを特徴づける主な要素となっており、効果的な利用例のひとつだといえるでしょう。

「夜空ノムコウ」 SMAP


こちらの例では、Bメロの中間部分にパッシングディミニッシュが使われており、「ひまわりの約束」とは違って、トニックである「FM7(IM7)」と、そこからルート全音離れた「Gm7(IIm7)」の間に「F#dim」が挿入されています。

ダイアトニックコード内にはルートが全音で離れている部分がいくつかあり、この例の「I → IIm」や前述の「V → VIm」以外にも「IV → V」や「IIm → IIIm」など、複数の構成において、その間に挿入するパッシングディミニッシュの利用を検討することができます。

この曲ではBメロのなかばにディミニッシュコードが挿入されていることで、サビに向かって展開してくための勢いをつける効果を生んでいます。

また、このような構成ではディミニッシュコードが無くてもメロディは十分に成立しますが、単調な構成を避けるためにディミニッシュコードが度々利用されます。パッシングディミニッシュの代表的な使用例であるといえます。 → 理論記事一覧を見る


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