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作曲するための音楽理論学習見取り図 ※何をどの順番で学べばいいか

作曲のための音楽理論を習得するにあたって「何をどの順番で、どこまで学べばいいか?」というのは多くの初心者にとって気になるところです。

こちらでは、それらを体系的にまとめた「音楽理論学習の見取り図」のようなものを解説します。

これから音楽理論を学んでいこうと思っている方は、是非こちらの記事を一読のうえ、学習の参考にしてみてください。

習得すべき音楽理論の概要

ポップス・ロックの作曲に活用できる音楽理論は、主に「コードに関する知識」「スケールに関する知識」です。

中でも「コードに関する知識」は、作曲を意図的に操りながら進めていくために欠かすことができません。

また「スケールに関する知識」は、その習得を補完するために活用していきます。

下記は、効率的な音楽理論学習の順番を、レベル別の概要としてまとめた一覧です。

初級

  1. メジャースケール
  2. ダイアトニックコード
  3. スリーコード
  4. 代理コード

中級

  1. ノンダイアトニックコード基礎
  2. セブンスコード
  3. 転調

上級

  1. ノンダイアトニックコード応用
  2. テンションコード
  3. オンコード(分数コード)

番外編

  1. マイナーキーとマイナースケール
  2. 各種スケール(モード)

おおむねこの順番に沿って習得していけば、知識の抜けが無く、かつそれぞれを順序立てながら理解していくことができるはずです。

これ以降は、それぞれの項目についてご説明していきます。

初級音楽理論

音楽理論学習の初心者を対象とした初級の段階では、「コードとは?」「スケールとは?」という点から始めていきます。

そこから、最終的に自分の意図した通りコードを繋げていけるようになるまでを目指します

下記は、習得して行く項目とその詳細です。

1. メジャースケール

音楽理論学習のスタート地点となるのがこの「メジャースケール」の概念です。

これから習得しようとしている音楽理論のすべては、ピアノの鍵盤、すなわち「ドレミファソラシド」という土台の上にあるものです。

この「ドレミファソラシド」の並びのことを「メジャースケール」と呼びますが、理論の習得はまずここから始まります。

メジャースケールの並び方や、キーの概念などをこの段階で把握します。

2. ダイアトニックコード

次に、すべてのコード進行の土台となる「ダイアトニックコード」について学びます。

ダイアトニックコードは、前述のメジャースケールの概念をハーモニーに流用したものです。

ポップス・ロックの作曲において、コード進行はダイアトニックコードをもとに作られます。

ここでは「ダイアトニックコードはどのような概念を元に作られているのか」、そして「そこにはどのようなコードが含まれるのか」を学びます。

「ダイアトニックコード」解説記事
音楽理論 | ダイアトニックコードとスリーコード

3.スリーコード

次に習得するのが、ダイアトニックコードの中で基本となる「スリーコード」を使ったコード進行の概念です。

「スリーコード」というコードのグループがあり、それをどのような観点で扱っていけばいいか、というようなことを習得します。

これにより、それまで単体として把握されていた「コード」というものを繋げ、ストーリーを作っていくことができるようになります

「スリーコード」解説記事
音楽理論 | ダイアトニックコードとスリーコード

4.代理コード

初級編の最後として「代理コード」について習得します。

これはダイアトニックコード内の「スリーコード以外のコード」を指すものです。

それらの扱い方を覚えることで、ダイアトニックコード内のすべてのコードが扱えるようになります。

「代理コード」解説記事
音楽理論 | 代理コード ここまでを通して、ダイアトニックコードのみを使ったコード進行が、自分の思い通りに組み立てられるようになります

中級音楽理論

初級音楽理論の学習を終えた「中級」のステップでは、初級で把握することができたコード進行の基本的な概念をさらにどのように応用していけばいいか、という点について学んでいきます。

1. ノンダイアトニックコード基礎

まず、中級の知識として「ダイアトニックコードに無いコードをどのような観点から導入すればいいか」という点を習得します。

これには「基礎的な手法」と「応用的な手法」があり、この段階では主に基礎的な手法に主軸を置いて学習します。

習得する手法の種類には、下記のようなものがあります。

  • セカンダリードミナント
  • サブドミナントマイナー
  • フラット系コード
  • クリシェ
  • ディミニッシュコード
  • フラットファイブ
これらの習得には、初級で学習した「ダイアトニックコードのみによるコード進行」が理解できている、という前提が必要になります。

ひとつひとつの手法を理論的な裏付けをもとに把握していくことで、それを意図的な利用につなげていきます。

習得すべき手法が多くあるため、通常この部分の学習には多くの時間を使います。

2. セブンスコード

コードそのものの響きを豊かにする「セブンスコード」の概念をここで習得します。

これまでは主にコード同士のつながりについて習得してきましたが、ここではコードそのものの構成音をどのように増やしていくか、という点について理解を深めます。

セブンスコードについて把握することで、コード自体が持つ響きを操ることが出来るようになります。

また、コード構成音が増えることによってメロディラインの選択肢も増えるため、メロディ作りにも柔軟に対応できるようになっていきます

「セブンスコード」解説記事
音楽理論 | セブンスコード

3. 転調

さらに、このステップではキー自体を変える技術である「転調」についても習得します。

そもそも調とはどのようなものか、という点から始まり、それを切り替えるための手段までを習得します。

転調の概念は、個性的な曲展開を演出する際に必要となるものです。

ここまでを通して、初心者のレベルを超えて、より柔軟なコード進行の構築に対応できるようになっていきます

「転調」解説記事
音楽理論 | 転調(1)調の種類と覚え方

上級音楽理論

上級のステップは、これまでのさらに上を行く高度な理論を習得する段階です。

扱う内容には、主に以下のようなものがあります。

1. ノンダイアトニックコード応用

「基礎編」として習得したノンダイアトニックコードには収まりきらなかった、応用的な知識を習得します。

それらは主に下記のようなものです。

  • 裏コード
  • 経過コード
  • 変化和音
これらの中には、ポップスで実際に登場する回数が少ない手法も存在します。

反面で、その活用方法を理解することでインパクトのあるコードの構成を組み立てることができるようになります。

「裏コード」解説記事
音楽理論 | 裏コード

2. テンションコード

中級で習得した「セブンスコード」の概念の先にあるのがこの「テンションコード」の概念です。

テンションの成り立ちと、テンションコードの一般的な使用仕方を学ぶことで、より華やかなサウンドを持ったコードを扱っていくことができます。

ジャズやR&Bなどに代表される、都会的なサウンドを持った曲調にも対応していけるようになります。

「テンションコード」解説記事
音楽理論 | テンションコード

3.オンコード(分数コード)

テンションコードと同じく、コードに音を加えていく手法として習得するのが「オンコード(分数コード)」の概念です。

オンコードは主にアレンジに関連する手法ですが、それも踏まえたうえで、編曲的側面からコードを組み立てていくことを目指します。

この手法も「テンションコード」と同じくサウンドを豊かにしていくためのものです。

また、一部のオンコードは難しい概念を必要とせずに手軽に使用することもできるため、初級や中級の段階で別途学習していくことも可能です。

「オンコード(分数コード)」解説記事
音楽理論 | オンコード(分数コード) この上級までの学習を通して、ポップス・ロックにおいて広く利用されているコードのほとんどを理論的な解釈によって捉えることができるようになります。

ここまで来れば、特にコード理論については「かなりのスペシャリスト」と言える状態です。

作曲においても、幅広い理論の知識を活用しながら、目指すべき曲調に合った手法を意図的に選択して行けるようになります。

番外編

ここまでを経た時点で、さらに番外編として下記の事項についても学習を進めます。

マイナーキーとマイナースケール

ここまでに習得した知識は「メジャーキー」を前提としていました。

その上で、ここでは「マイナーキー」についても習得していきます。

マイナーの概念は、メジャーの延長に位置するものとして把握した方が理解しやすいです。

そのため、ここまでの学習内容を活用しながら、「それらをマイナーとして解釈した場合どのようになるか」という観点で捉えると無駄がありません。

また、マイナーキーには「マイナースケール」の理解が欠かせないため、それらもあわせて習得します。

メロディをマイナースケールによって構築し、そこから派生したマイナーキーのコード類によってコード進行を作り上げていくことが出来るようになります。

各種スケール(モード)

番外編としてもうひとつ理解すべきなのがこの「各種スケール」の知識です。

これらは「モード」とも呼ばれます。

作曲の作業の中ではやや活用しにくい概念ですが、さまざまなモードを理解することでより柔軟なメロディ構築が可能になります。

また、この概念は編曲の際にも活用することが出来ます。

まとめ

ここまで「音楽理論学習の見取り図」について解説しました。

特に初心者の段階では、学ぶべきことがあまりにも多いと感じて音楽理論学習に対し尻込みしてしまうものです。

ポイントとなるのは、この見取り図にあるように「適切な段階を踏む」ということです。

前提となる知識が何もない段階で、例えば「テンションコード」と言われても、「へ~そういう手法があるんだ」という程度で終わってしまうはずです。

適切なステップを経て少しずつ理解していけば、その手法が意味するところと、それが曲に対してどのような効果を与えるかをしっかりと体感できるはずです。

またそれぞれの知識はただ覚えるだけではなく、実際の作曲の中に随時活用していくことも大切です。

実際に使ってみることで、初めてそのサウンドや使い勝手が理解できるものです。

オリジナル曲への積極的な活用を通して、お気に入りの手法も見つかるはずです。

是非この「音楽理論学習の見取り図」を参考に、理論の習得を前向きに進めていってください。

音楽理論の学習には、ぜひ当サイトをご活用ください!