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音楽理論 | マイナーコード進行の作り方

こちらのページでは、扱いがやや難しいと思われがちな「マイナーキー」のコード進行の作り方について解説しています。

記事最後には動画での解説も行っています。

マイナーキーの概要

「マイナーキー」はメジャーキーの発展

マイナーキーでのコード進行構築はメジャーキーよりも馴染みが薄いため、一般的に難しいものと思われがちです。

しかし、マイナーキーも基本的にはメジャーキーを発展させたものです。

メジャーキーにおけるコード進行構築の考え方をそこに流用することで、それらを体系的に理解していくことができます。

「VIm」を「Im」とする

メジャーダイアトニックにおける「VIm」のコードを「Im」と捉え、そこからコードを並び替えることで「マイナーダイアトニックコード」を作る事ができます。

下記は「Cメジャーダイアトニックコード」の例です。

「Cメジャーダイアトニックコード」の例

C, Dm, Em, F, G, Am, Bm-5
これを、「VIm」にあたる「Am」から並び替えたものが下記です。
Am, Bm-5, C, Dm, Em, F, G
ここでは、「Im」が「Am」になっているので、「Aマイナーダイアトニックコード」というような呼び名でこのコードのグループを扱うことができます。

これを、ダイアトニックコードの場所を表すローマ数字を使って書き表すと下記のようになります。

Im, IIm-5, III, IVm, Vm, VI, VII

メジャーダイアトニックコードと違って、「I」「IV」「V」がマイナーになっているところがポイントです。

マイナーキーのコード進行

1. スリーコード

メジャーキーのコード構成において基本とされる「スリーコード」の概念をマイナーでも活用することが出来ます

下記は、上記「Aマイナー」のキーにおけるスリーコードの構成例です。

Am → Dm → Em → Am
メジャーキーと同様に、コード進行からストーリーが感じられます。

マイナーキーにおける「Vm」はドミナントの機能を持つものとなりますが、それが上記例のように「Im」への進行する際にはドミナントモーションの概念を活用することもできます。

この際、コードは「V7」となり、「V7 → Im」という形となります。

Am → Dm → E7 → Am
この例では「E7」の響きがより「Am」を連想させます。

このドミナントモーションの形は「Im」の存在を明確にさせるような効果を持つため、「マイナーキーである」ということをしっかりと提示したい場合に効果があります。

その逆に、コード進行の持つ「マイナーキーらしさ」を弱めたい場合には「V7 → Im」という構成を使用しない、という方針とすることもできます。

2. 四和音の活用

メジャーキーにおいて、三和音のダイアトニックコードを四和音にすることが出来たように、マイナーキーでもそれと同じことが出来ます。

下記は、「Am7」から始まる四和音のダイアトニックコードです。

Am7, Bm7-5, CM7, Dm7, Em7, FM7, G7
これは、冒頭でご説明したマイナーキーの作り方と同様に四和音「CM7」から始まるダイアトニックコードを「Am7」から置き換えて導き出すことができます

そのうえで、既にご紹介したスリーコードの構成を四和音のコードによって作ったものが下記構成です。

Am7 → Dm7 → Em7 → Am7
コードの中にセブンスの音が加わることで、マイナーらしさがやや弱まっていることがわかります。

三和音のみによる構成は時として「マイナーらしい」という印象を強く与えてしまうため、目指す曲調によってこのように四和音を活用していけると理想的です。

また、このマイナーセブンの構成はR&Bやジャズ風のサウンドにも利用することができます。

その際には、コード進行のもつリズム(ギターでいうストローク)などに意識をして、リズム的な側面からそのようなアプローチを検討してみて下さい。

3. サブドミナントコードから始める

こちらもメジャーキーと通じる概念ですが、コード進行は「トニック」から始まるもの以外にも「サブドミナント」から始まるものを検討できます。

上記スリーコードの構成を、サブドミナントコードである「Dm(IVm)」が先頭になるように置き換えたものが下記構成です。

Dm7 → Em7 → Am7
コード進行の始まりの響きがさらに「Im」から離れるため、より「マイナーキーらしさ」が弱まるような印象を与えます。

同様に、サブドミナントの概念はメジャーキーと同じく代理コードとしても提示することができます。

具体的には、「キー=C」における「F(IV)」と「Dm(IIm)」それぞれが置き換えできる関係であったように、上記「Dm」をそのまま「F」に置き換えることができる、ということを意味します。

ここでは「Dm」は四和音「Dm7」となっているため、同じく「F」の四和音である「FM7」をそれと置き換え、下記の構成を作る事ができます。

FM7 → Em7 → Am7
ここまで来ると、一番初めにあった「Am」から始まる三和音のスリーコード構成に比べて、一般的なポップスなどで聴くことができる響きにより近づいたように感じられます。

動画で解説

文章ではよくわからない!」という方のために、下記動画でもマイナーキーにおけるコード進行の作り方について、実演を交え解説しています。

是非参考にしてみてください。

まとめ

ここまでご説明した内容のまとめです。

  • マイナーダイアトニックコードはメジャーキーの「VIm」を「Im」として作り出す
  • メジャーキーにおけるスリーコードや四和音の概念がそのまま活用できる
  • 四和音やサブドミナントコードによって「マイナーらしさ」を弱めることができる

冒頭でご紹介したようなスリーコードによる構成は、マイナーキーの持つ「マイナーらしさ」を明確に伝える響きを持っています。

反面で、ロック・ポップスではそのような構成はあまり使用されず、その多くは四和音のコードやサブドミナントからのアプローチなどによって、少しメジャーに近づけるような形で活用されます。

マイナーキーにおいても、メジャーと同じアプローチを通してより実用的な構成になるようにいろいろなコード進行を検討してみて下さい。