作曲に活用できるリズムの種類(曲作りの幅を広げる)

こちらでは、作曲の際に活用できるリズムの種類について解説しています。

様々なタイプのリズムを理解することで、作れる曲の幅を広げるのに役立ててください。

あわせて、記事最後では動画による解説も行います。

リズムを決定づける「拍子」と「音符」

リズムは大きく「拍子」と「音符」という観点から分類することができます。

「拍子」について

「拍子」は主に以下の三つに分類されます。

  • 4拍子
  • 3拍子
  • 2拍子

「拍子」とは、規律を持ったアクセントの運動における小さなまとまり、のようなことを意味します。

具体的には、4拍子は「ワン・ツー・スリー・フォー」、3拍子は「ワン・ツー・スリー」、2拍子は「ワン・ツー」とそれぞれカウントできるリズムです。

一般的なポップスでは、4拍子のリズムが最も多く扱われています。

また、それぞれの拍子にはアクセントの強弱があり、基本的には一拍目に最も強くアクセントを置きますが、このあたりは曲調によっても変動します。

「音符」と「テンポ」について

前述の通り、ポップスで頻繁に耳にすることができる4拍子は「ワン・ツー・スリー・フォー」とカウントできます。

その上で、それを「どのような音符で構成するか」「どのようなテンポで表現するか」という観点でさらに細分化することができます。

具体的には「8分音符か16分音符か」という点、そして「ゆっくりなテンポか速いテンポか」という点を考慮して表現する、ということです。

8分音符・16分音符による4拍子

4拍子の「ワン・ツー・スリー・フォー」を4分音符で表現すると「タン・タン・タン・タン」というリズムとなります。

これを8分音符によって表現すると一拍のうちに二つの音符が割り当てられるため「タタ・タタ・タタ・タタ」というリズムとなります。

さらには、16分音符では一拍のうちに四つの音符が割り当てられ「タカタカ・タカタカ・タカタカ・タカタカ」となります。

音符による4拍子の違い

  • 4分音符:タン・タン・タン・タン
  • 8分音符:タタ・タタ・タタ・タタ
  • 16分音符:タカタカ・タカタカ・タカタカ・タカタカ

ギターのストロークなどにおいては、「8分音符か16分音符か」によって右手の振りが潜在的にこれらのリズムを意識したものに変わります。

そして、「どのようなテンポで表現するか」という観点がここに加わり、「ゆっくりな16分音符」「速い8分音符」というようなリズムを持った曲が想定できるようになります。

既に述べた通り16分音符によるリズム表現は「タカタカ~」と多くの音符を含むため、一般的に速すぎるリズムに適していません。

いわゆるR&B的な「横ノリ」と言われるリズムのように、スロー~ミディアムテンポに組み合わせることで心地良い曲調を生み出すことができます。

また、8分音符のリズムはある程度の速度にも耐えられるため、疾走感のあるロックなどはほとんどの場合においてこのリズムが用いられます。

3連のリズム

前述の「8分音符」「16分音符」は、4拍子の一拍をそれぞれ二等分および四等分して細かなリズムを生み出すものです。

それらと同じように、一拍を三等分する「3連」というリズムが存在します。

このリズムは、より正確には「6/8拍子(はちぶんのろくびょうし)」と呼ばれます。

この場合、4拍子の「タン・タン・タン・タン」のうち、一拍が三等分されるため「タタタ・タタタ・タタタ・タタタ」というリズムとなります。

  • 3連:タタタ・タタタ・タタタ・タタタ

古いロッカバラードなどでよく使われるリズムです。

シャッフルについて

上記「8分音符」「16分音符」は、細かくなった音符がそれぞれ同じ長さを持っていました。

ここから発展した「シャッフル(スウィング)」という概念のリズムがあり、それは細かくした音符「タタ」のうち、一つ目を長く取り「タータ」とします。

一般的に「跳ねるリズム」と言われるものがそれで、前述の「8分音符」「16分音符」をシャッフルによって変形させると下記のようになります。

シャッフルリズムによる4拍子

  • 8分音符:タータ・タータ・タータ・タータ
  • 16分音符:ターカターカ・ターカターカ・ターカターカ・ターカターカ

より正確には、シャッフルリズムは連続する二つの音符の長さがそれぞれ「2:1」の関係となります。

ジャズなどで「スウィング」という言葉によってこのリズムが使われる場合には、この「2:1」をさらに自由なアプローチによって変化させることがあります。

「跳ね具合」を変えることで、様々なリズムを生み出すことができます。

動画で解説

文章ではよくわからない!」という方のために、上記の一連の手順を使って、下記動画でもリズムの種類について解説しています。

是非参考にしてみてください。

まとめ

ポップスで活用される代表的なリズムの種類についてご紹介しました。

リズムのバリエーションは「曲調のバリエーション」とも言い換えることができます。

慣れないうちは、まず4拍子の曲を基本として、そこから8分音符・16分音符それぞれを使っていろいろなリズムを持った曲を検討してみて下さい。

リズムを操れるようになると「作れる曲の引き出しが多いね!」と言われるようになります。