「印象」という側面でのコードの機能

コードの基本機能「トニック」「サブドミナント」「ドミナント」を操ることで、リスナーに曲の展開を提示することが出来ます。基本機能の特徴を、「印象」という点からもう一度整理してみましょう。

「トニック」=「安定」

トニックは最も落ち着くコードで、このコードが提示されるとリスナーは潜在的に安心します。中でも、キーのコード(I)はある程度の長さでつながれたコード進行の中で登場すると、リスナーに「終わった/落ち着いた」というイメージを抱かせます。その曲の調性を感じさせる役割も持っており、コード展開の軸となります。

「サブドミナント」=「一時不安」

サブドミナントの機能である「一時不安」は、不安を前提とするより「トニックとは違う雰囲気」という位置付けで扱う方がより的確で、この機能のコードが鳴る事でリスナーは「場面が変わった/展開した」という印象を持ちます。

トニックほど安定感がなく、それでいてドミナントほど不安定ではないため、「はっきりしないコード」というイメージを抱かせる働きもあって、曲中の調性や展開をわざとあやふやにする場合にも効果を発揮します。

「ドミナント」=「不安」

ドミナントは不安定なコードで、それがリスナーに「落ち着きたい」という印象を抱かせます。トニックを「静かなコード」だとすれば、ドミナントは「動きを感じるコード」だと定義づける事ができて、リスナーに次の展開を予想させる働きがあります。

ドラマチックなストーリー展開に欠かせないコードですが、あまり多用しすぎると逆に落ち着きのない曲になってしまうため、使い方には明確な意図が必要です。ドミナントコードの扱い方を習得するほどに、曲の品質が高まっていくはずです。

これらの特徴を把握した上で、ブロックの始まりと終わりに対してどんな機能のコードを用いる事が効果的であるかを考えていきます。
→次項『コードの機能(ブロックの始めと終わり:Aメロ)』


作曲教室もやっています