ギザギザ型
一音ずつ音を上下させる「ギザギザ型」のメロディも既存の曲から多く見つけることが出来ます。以下はその例です。
既存曲の例
- イルカ「なごり雪」サビ頭
- ウルフルズ「バンザイ」サビ前
- 井上陽水「少年時代」Bメロ頭
「今ー春が来て~」(「はるがきて」部分)
「だからBABYそばにおいでよ」(「だからべいべ、そばに」部分)
「夢が覚め夜の中~」(「ゆめがさめ」部分)
対象の部分はすべて一拍以下の短い音符で音を上下させており、音程の規則的な変化でその部分がリズミカルに感じられています。
「なごり雪』ではギザギザ部分の前に長く伸ばすフレーズが組み合わされていること、「バンザイ」での使用は規則性の少ないブルージーなAメロとの対比があることなど、前後の組み合わせでギザギザ型のフレーズが際立つようにメロディが配置されていることにも注目できます。
上記の例以外にもジャンルを問わず多くの曲にこの「ギザギザ型」が用いられており、音楽的な使用範囲の広さがうかがえます。
手軽でかっこいいフレーズ
前述の「高音連打型」のようにこのフレーズも単純な構造を持っていて、どんな曲にも手軽に適用することができます。音の上下によりリズムを強調できるため、動的な変化がほしいブロックなどに利用することでフレーズを活き活きしたものとして聴かせることが出来るでしょう。
また他の手法と同様、単にギザギザ型を連続して聴かせているだけではリスナーは退屈してしまうため、性質の違ったフレーズを組み合わせるなどしてそのシンプルな形に意味を持たせることもポイントとなります。既存曲の分析を通して効果的な使用方法を探ってみてください。→次項『メロディの形~その3~』