作曲初心者によくある「ハイレベルなことをやろうとしすぎて上手くいかないケース」の詳細と対策

作曲初心者によくあるのが、

「ハイレベルなことをやろうとしすぎて上手くいかない」

というケースです。

こちらでは、その詳細と対策等についてまとめてみます。

作曲初心者特有の「負のループ」

ここで取り上げている、「ハイレベルなことをやろうとしすぎて上手くいかないケース」とは、具体的には以下のような「負のループ」に陥ってしまう状態を指すものです。

1. 作曲の経験がほとんど無い時点で、いきなり自分が理想とする個性的な音楽を作ろうとする

2. 経験が無いためそれが上手くいかず、曲を作ることができない

3. そこで「やっぱりだめだ」とあきらめて、基礎的で簡単な音楽から作ろうとする

4. 作っている音楽がありきたりすぎて面白みを感じられない

5. 「やっぱり好きな音楽を作ってこそ作曲だ」と考え、基礎的な作曲を投げ出して改めて個性的な音楽を作ろうとする

6. やっぱり上手くいかない…

このループに陥ってしまうことで、曲を作りたい気持ちがありながらいつまで経ってもそれを実現できず、モヤモヤばかりが溜まっていきます

意図的な作曲には基礎が必要

そもそも、個性的な音楽(=ありきたりではなく聴きごたえがある音楽)は基礎的な音楽のうえに成り立つものだといえます

意図してそのような音楽を作ろうとする場合には、

  1. 作曲の基礎を理解したうえでひと通り作れるようにする
  2. 基礎的な作曲を崩したり応用したりしてそこに個性を加えていく

という順序に沿うことが求められるため、基礎ができていない状態でいきなり個性的な音楽を作ろうとして難しさを感じてしまうのは当然です。

単なるコピーでは満足感が得られにくい

もちろん、個性的な音楽をまるごとコピーするように作れば、似たようなものは生み出すことができます

しかし、構造による理解ができていないことからそれをアレンジすることもできず、結果として「単にコピーするだけ」の作曲からは満足感や達成感が得られません

これらを踏まえると、聴きごたえのある音楽を意図的に生み出すためには、やはり基礎が必要だということがわかります。

あまりに稚拙すぎて放り出したくなってしまう

そのうえで、冒頭で「負のループ」としてご紹介したように、多くの初心者はその基礎的な作曲によって自分が生み出す音楽がすごく稚拙だと感じて作る気を無くしてしまいます

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そこから「これが作りたいんじゃない、もっとカッコイイ音楽が作りたいんだ」といって、その基礎レベルを放り出し、いきなりまたハイレベルなものに手を出そうとして「負のループ」にハマっていきます。

重要なのは、その基礎レベルの時点で投げ出さず、自分なりになんとかそれを完成までもっていくことです。

「負のループ」を抜け出す方法

自分らしさを盛り込む

基礎的な作曲をやり遂げるためには、作っている曲に誇りを持てるようになんらかの自分らしさを盛り込むことがおすすめです。

具体的には、

  • 歌詞を特徴的なものにする
  • 一部に特徴的なメロディを盛り込む
  • 一部に特徴的なコードの流れを盛り込む
  • 一部に特徴的な曲展開を盛り込む

などのやり方が考えられます。

これらはハイレベルな作曲ともまた違うもので、「基礎的な作曲」という枠を維持しながらも十分に実現できるものです

標準的なメロディやコード、曲展開を持つ曲にしながらも、その一部に少しの自分らしさを盛り込むことを目指してみて下さい。

ハイレベルな音楽の完全体ではないけど自分なりに納得できる

またその際には(無理やりそこに個性を盛り込むというより)、

「さあどんな面白い曲(=聴きごたえのある曲)にしようかな」

と楽しむ姿勢を持てると望ましいです。

それによって、「基礎的でシンプルな曲、かつ愛着も持てる」という状態に曲をまとめていくことができます。

作曲初期に目指すべき作風はこのあたりで、

目的とするハイレベルな音楽の完全体ではないけれど、これはこれで自分なりに納得できる

というところに落ち着けるよう作曲に取り組むのが、冒頭でご紹介した「負のループ」を抜け出し、きちんと作曲を上達させるためのコツだといえます。

その都度新たな取り組みを盛り込む

さらには、そこから次の曲へと作曲を重ねていくときには、以下のような観点から、その都度新たな取り組みを盛り込んでいけると望ましいです。

  • 取り組んだことの無い新たなキーで作曲する
  • 目新しいコードを使ってみる
  • 使ったことの無いリズムを持つ曲を作ってみる
  • 3拍子の曲を作ってみる
  • 目新しい構成を持つ曲に仕上げてみる
  • 特定の形を持つメロディラインを盛り込んでみる

それまで取り組んだことのない要素を曲に盛り込むことで、新鮮な気分を維持しながら作曲を続けていくことができるはずです

またこれによって、曲を作りきる経験とあわせて作れる曲の幅が徐々に広がっていきます

そうやって作曲の経験を重ねていくことで、本来自分が目的としているハイレベルな作曲へと徐々に近づけていくことができるのです。

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これは、より正確には「ハイレベルな作曲でなにをやってるかがわかるようになる」ということだといえます。それがわかれば、自分でも同じような音楽を生み出すことができます。

まとめ

以下は、ここまでのまとめです。

  • 作曲初心者特有の「ハイレベルなことをやろうとしすぎて上手くいかないケース」は、きちんと基礎的な作曲を経由することで回避できる
  • 基礎的な作曲になんらかの自分らしさを盛り込むと曲に愛着がわく
  • 作曲のたびに課題を設け、作れる曲の幅を徐々に広げていくと、だんだんハイレベルな作曲にも取り組めるようになっていく

急いで成果を求めすぎず、曲作りそのものを楽しめば自然と成果につながっていくはずです

是非楽しみながら、作曲に取り組んでみて下さい。

ポップス・ロック等においては、歌詞のテーマを個性的にするのが基礎的な作曲の満足感を高める最も簡単な方法です。

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