悩み相談「『C→F→G』とかじゃなくてもっとカッコイイ曲が作りたいんですけど…」

「『C→F→G』とかじゃなくてもっとカッコイイ曲が作りたいんですけど…」

上記は、以前知り合った方から実際に受けた相談です。

作曲を始めたばかりの人にありがちなこの悩みについて、こちらでは考えてみます。

理想を早くしっかり実現するために…

「こういうことがやりたいわけじゃないのに!」というもどかしさ

作曲を始めた人の多くは、初心者向けの作曲教則本やサイトなどを見て「なんだか違うなあ」と違和感を覚えてしまうものです。

それらの多くは、童謡などのシンプルな曲を題材としていたり、「C→F→G」のようなフォークソング的なコード進行を例に挙げていたり、とにかく彼らの理想とする「カッコイイ曲」とは程遠くて面白くないのです。

その結果、せっかく興味を持って始めた作曲なのに「なんだか楽しくない」という感想に行き着いてしまいます。

彼らは純粋に「もっとカッコイイ曲を作りたいんですけど!」という思いを持っているのに、どうしてこんな現象が起きてしまうのでしょうか?

「オシャレなサウンド」までの過程

冒頭でご紹介した彼はR&Bが大好きで、そんな、ちょっと大人でカッコ良くて都会的なサウンドを持った曲を自分でも作ってみたいと思っていたようです。

でも、初心者向けとして目にするのは既にご紹介したような「面白くないもの」ばかり。

彼は「R&Bなサウンドを持った曲の作り方を知りたいのに、なぜかどれも『C→F→G』から解説が始まってしまうんです」、と嘆いていました。

確かに、私も初心者向けの作曲を解説する時は「『C→F→G』で作りましょう」、というようなところから話を始めがちですね(笑)。

どうしてこうなってしまうのかといえば、結局のところ「それらが(R&Bを含むカッコイイ曲の)土台になっているから」ということに尽きます。

「R&B風コード進行」の例

上記の理由につながる内容として、他のページで「R&B風のコード進行はどうすれば作れるか」というようなことを解説しています。
コード進行をおしゃれにする|R&B風コード進行の紹介と、その作り方の解説

こちらでは、いわば前述の彼のように「R&B的なサウンドを作りたい!」という人のためにその成り立ちを解説しているのですが、ここでもスタート地点となっているのはやはり「C→F→G」というコードの構成なのです。

解説の中ではこの「C→F→G」にいろいろなアイディアを加え、いろいろな段階を経て以下のようなコード進行に発展させています。

Dm7(9) → G7(13) → CM7(9) → A7(♭13)
見た目からして「C→F→G」とは全く違っていることがわかるはずですが、これを実際に演奏すると、かなり都会的でオシャレなサウンドだと感じられます。

おそらくこれがその彼の理想とするサウンドであるはずです。

面白くない題材の先に理想がある

上記で「土台になっているから」と述べたのはこういうことで、結局のところR&Bな都会的サウンドも、例えば爽やかで繊細なサウンドも、ハードロックでダークなサウンドも、そのもとになっているのは「C→F→G」のようなシンプルで幼稚な概念なのです。

それゆえ、「作曲の解説」となるとどうしても話をそこから始めることになってしまいます。

すなわち、この部分を理解していないとその先にある概念にはたどり着けない、ということです。

それを「面白くない」と感じるのは、いわば当然かもしれないですね(笑)。

でも「曲を作る」とはそういうことで、そんな「面白くない」題材を通して概念を学んで、何曲か作っていく中でやっと理想とするオシャレでカッコイイ曲が作れるようになっていきます。

ちょっともどかしいですが、本気で曲を作れる力を身につけたいなら、やっぱり基礎を学ぶ期間はどうしても必要になってしまいます。

全部をすっ飛ばすこともできる

もちろん知識や経験がほとんどなくても、楽器が全く弾けなくても、ご紹介したようなオシャレなコード進行をそのまま使って、そこにメロディを当てはめれば理想に近い曲は作れます。

それがいわゆる「サンプリング」と呼ばれるような音楽制作のスタイルで、PCを使った作曲が一般的になった現在ではこの方法も十分に成立します。

基礎を全部放り投げて、自分の好き勝手に、理想とするサウンドを追い求めて試行錯誤するというやり方です。

これはこれで、アーティストとして素晴らしいです

むしろ、プロとして活動している人のほとんどはこちらの方法で作曲を始めているかもしれません…。

とにかく今すぐにでも曲作りをしたくてたまらないなら、このスタイルを選択してみるのも良いでしょう。

知識と経験をカバーするだけの熱意があれば、音楽制作を楽しめるはずです。