悩み相談「DTMでやる作曲がとても大変だと感じます…」→無理もないです。その打開策は…。

教室の生徒さんからこんな悩み相談を受けました。

DTMを使って作曲をしていますが、作業の進みが遅くてとても大変なものに感じてしまいます。これはやっていくうちに楽になってくるものなのでしょうか?

なかなか根本的な悩みですが…これもよくあるケースですね。

そこで「慣れないうちは無理もないと思います」という回答をしつつ、そこからその理由や打開策についていろいろとお話ししました。

DTMも「作曲」である

経験が無ければやはり難しい

この相談者の方は全くの音楽初心者の状態からいきなりDTMを使って、音のデータを一つずつ打ち込みながら作曲を始められています。

そのうえで「DTMで作曲をするのはこんなにも大変なんですね」とその難しさを噛みしめているようでしたが、個人的にこれは無理もないかと思います

というのも、DTMで行う作曲もやはり作曲であることに違いはなく、そこにはメロディを作る感覚やハーモニーを展開させる感覚が求められます。

楽器を弾かずともそれがPC上で行えてしまう、というだけでやることは同じであるため、そもそも経験が無い場合にはそれを難しいと感じるのは当然です。

打開策は「弾き語り」

既に述べたように、作曲をスムーズに進めていくためには「ゼロからメロディを生み出すことができる」「ハーモニーを展開させていくことができる」などの技術が必要です。

これを何らかの方法で経験したり、そこまでいかなくとも鼻歌などによる疑似体験のようなものが出来ていればまだ作曲を進めていくことが可能ですが、いずれにせよ慣れないうちはそこに難しさを感じるものです。

この状態を打開するために私がいつもお勧めしているのは「弾き語り」です。

これは、なにも「弾き語りを極めること」を勧めているのではなく、「楽器による弾き語りを少しでも体験しておくとメロディとコードが作りやすくなりますよ」ということを意味しています。

弾き語りの効能

弾き語りには、作曲に必要な感覚を養うための行為が幾つも含まれています。

それらは主に以下のようなものです。

  • メロディを歌うこと
  • コードをつなげて(変えて)いくこと
  • 曲に使われているいろいろなコードの響きを知ること
  • 曲の構成を知ること

例えば一曲を弾き語るだけでも、上記のすべてを体験することができます。

これを私は、「一石二鳥」ならぬ「一石四鳥」などと呼んでいますが、それほどの効果が弾き語りにはあるのです。

ピアノは鍵盤を押さえれば鳴る

楽器による弾き語りというとものすごく敷居が高いと感じてしまう方もいるかもしれませんが、ピアノ(鍵盤楽器)を使えば決してそんなことはありません。

ギターはそもそも音を出すのが難しいですが、ピアノは鍵盤を押さえれば音が鳴るからです。

恐らく、コードの形(押さえる場所)を5~6パターン覚えてしまえば、始めたその日のうちから弾き語りを楽しめてしまうはずです。

以下は6つのコードと、それを鍵盤で弾くために押さえるべき場所を示した図ですが、これを活用しながらスピッツの「チェリー」あたりを弾くだけでも弾き語りの楽しさが少し体感できると思います。

参考 「チェリー」コード譜楽器.me

このような弾き語りの経験を少しでも積んでおくだけで、メロディを組み立てたり、ハーモニーを変えたりする感覚を掴むことができます。

そのうえでDTMによる作曲に取り組めば、やり方がわからず立ち往生してしまうということは徐々になくなっていくはずです。

熱意が一番の打開策

「楽器を弾かなくていいから」という安易な理由でDTMを選んでいる人も多くいるかと思いますが、やはりなんとなく画面に向っているだけでは決して魅力的な曲は完成しません

これは、どんなスタイルで作曲をするにしても「音楽が作りたい!」という強い熱意が必要だということです。

もちろん、DTMだけを使って作曲を進めている人も沢山います。

それらを踏まえると、上記のような熱意によってすべてを乗り越えていく、ということが結局のところ一番の打開策だといえるのかもしれません。

PCの操作が苦手だという人は楽器で作曲しましょう。