【作曲】「自分には無理だ…」と感じてしまう原因と、無理なく作曲を続けるためのアイディア

先日、教室の生徒さんからこんな悩み相談を受けました。

DTMを使って作曲をしていますが、作業の進みが遅く、やることも多いため「自分には無理だ…」と感じてしまいます。これはやっていくうちに楽になってくるものなのでしょうか?

なかなか根本的な悩みですが…これもよくあるケースです。

そこで「慣れないうちは無理もないと思います」という回答をしつつ、そこからその原因や打開策についていろいろとお話ししました。

こちらでは、現在同じような悩みを抱えている方のために、その詳細について解説してみます。

原因は「作曲する感覚」が身についていないから

PCやスマホで手軽にやれるようになった「作曲」

この相談者の方は全くの音楽初心者の状態からいきなりDTMを使って、音のデータを一つずつ打ち込みながら作曲を始められています。

そのうえで「作曲をするのはこんなにも大変なんですね」とその難しさを噛みしめているようでしたが、個人的にこれは無理もないかと思います

というのも、PCやスマホで簡単でできてしまう作曲もやはり「作曲」であることに違いはなく、そこには

  • メロディを作る感覚
  • ハーモニーを展開させる感覚

などが求められます。

つまり、なぜ「自分には無理だ…」と感じてしまうかといえば、それは上記のような感覚が養われていないからで、裏を返すとその感覚が少しでも身についていれば、作曲をやりがいのあるものだと感じて上達させていくことができます。

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本来、作曲とは上記で挙げたような感覚をもとに行うものであるところ、知識や経験が全く無くてもPCやスマホで作曲がすぐに体験できてしまう、ということがこのような悩みを生み出しているのです。

無理なく作曲を続けるための「弾き語り」というアイディア

既に述べたように、作曲をスムーズに進めていくためには

  • ゼロからメロディを生み出すことができる
  • ハーモニーを展開させていくことができる

などの技術が必要です。

これらの感覚を養うためにいつもお勧めしているのが、「楽器による弾き語り」、およびそれを活用した「弾き語りによる作曲」です。

これは、なにも「弾き語りを極めること」を勧めているのではなく、

メロディを生み出したり、ハーモニー(コード進行)を展開させる感覚をつかむために弾き語りを活用する

というようなことを意味しています。

弾き語りの効能

弾き語りには、作曲に必要な感覚を養うための行為が幾つも含まれています。

それらは主に以下のようなものです。

  • メロディを歌うこと
  • コードをつなげて(変えて)いくこと
  • 曲に使われているいろいろなコードの響きを知ること
  • 曲の構成を知ること

一曲を弾き語るだけでも、これらのすべてを体験することができます。

これを私は、「一石二鳥」ならぬ「一石四鳥」などと呼んでいますが、それほどの効果が弾き語りにはあるのです。

ピアノは鍵盤を押さえれば鳴る

「楽器による弾き語り」というとものすごく敷居が高いものに感じられていまいますが、ピアノ(鍵盤楽器)を使えば決してそんなことはありません。

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ギターはそもそも音を出すのが難しいですが、ピアノは鍵盤を押さえれば音が鳴るからです。

コードの形(押さえる場所)さえ5~6パターン覚えてしまえば、始めたその日のうちから弾き語りを楽しめてしまいます。

以下は6つのコードと、それを鍵盤で弾くために押さえるべき場所を示した図ですが、これを活用しながら簡単な曲を演奏するだけでも弾き語りを体験できるはずです。

このような弾き語りの経験を積むことで、メロディを組み立てたり、ハーモニーを変えたりする感覚を掴むことができます。

弾き語りを活用した「作曲の体験」

上記で述べた簡単な曲の演奏を通して、そもそも弾き語りという行為そのものに慣れたら、次に弾き語りによって作曲を体験してみて下さい

具体的には

  • 楽器を使ってコードを鳴らす
  • それを伴奏としてメロディを歌う
  • コードを変えて演奏する

などを行います。

この点について、詳しくは以下のページにて解説を行っています。

【ピアノで作曲!楽器が弾けなくても大丈夫】作曲初心者がピアノやキーボードで作曲する方法

詳しい手順等の説明は上記ページに譲りますが、ここではその簡単な概要を以下に挙げます。

  1. ピアノでコード「C」を演奏する
  2. それを伴奏として「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」で自由にメロディを歌う
  3. 「C」を数拍鳴らした後、次なるコードを「Dm」「Em」「F」「G」「Am」のうちから選び、コードを展開させる(「C→Dm」や「C→F」などの流れを作る)
  4. 同じく「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」を使いながらメロディをさらに伸ばす
  5. さらに「C,Dm,Em,F,G,Am」の六つのコードのみを活用しながら、コードをより発展させていく

これによって、

  • メロディを歌って生み出すこと
  • コードを切り替えて展開させていくこと

の両方を行うことができます。

「作曲」の行為そのもの

上記で挙げたのは、メロディ・ハーモニーを生み出す「作曲」の行為そのものです。

本来作曲とはとてもシンプルなもので、この例のように、多くの人がイメージできる「ラララ~」というようなメロディラインを歌い、それをハーモニーに乗せることが曲作りの根本的な作業となります。

まずは弾き語りを通してそれを体験し「メロディ・ハーモニーとはこのようなものだ」という感覚を掴めば、「自分には無理だ…」と失望してしまうことなく、PCやスマホを使った作曲も同じように乗りこなしていくことができるはずです。

熱意が一番の打開策

個人的に、曲が作れない一番の理由は「熱意」にあると考えています。

※関連ページ

なぜ、曲が作れない(作れなくなった)のか?|根本的な理由は「熱意がないから」です。

ここまでの解説を参考にしつつ、それでも「ああ自分には無理だ」と思ってしまったり、作曲から大変さしか感じないような場合には、

自分には「作曲をしたい」という熱意が本当にあるか?

という点を一度確認してみて下さい。

それさえ確認できれば、あとは適切な方法によって作曲に慣れるだけで、まずは見よう見まねで簡単な曲から作っていけばいいのです。

そうすれば、大変さはおのずと消えて、徐々に作曲を楽しめるようになっていくはずです

「ああ自分には無理だ」とあきらめる前に、まずは上記の「弾き語り作曲」で根本的な「曲作り」の感覚を体感しましょう。

作曲が上達する「曲分析」について知る

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