「作曲をやりたくてもやれない」とか「出来上がる曲がありきたり」という状況の中で、多くの人は「自分には作曲のセンスがないのかも??」と考えてしまいがちです。
こちらの記事では、そんなあなたがそれでも作曲をしていくためのアイディアについて考えてみます。
目次
「作曲のセンス」というものを理解する
センスは後から得ることができる
「作曲のセンス」というものは確かに存在します。
多くの人は「思うままにメロディを考えて、スラスラ~っと良い曲を作ってしまう才能」を指して「作曲のセンス」という言葉を使います。
「自分に作曲のセンスがない」と考える人は、その「スラスラ~」ができないからそう結論づけてしまうわけです。
では、そんなあなたは本当に「作曲のセンスがない」のでしょうか?
現在それができていない、ということは…確かにセンスが無いのかもしれません(笑)。
でも、センスは努力でもカバーできるもの。
「今は無くてもこれから得ることができるもの」なのです。
できる・できないは経験値の差
みなさんにとってのいわゆる「作曲のセンスがある人」とは、先に述べたように「スラスラ~」と名曲を作ってしまうような人たちのことです。
では、彼らは生まれた時からすでにそんな才能を持っていたのか?というと、決してそんなことはありません。
必ず「センスを身につける期間」を経験しています。
それは、言い換えれば「音楽がどうなっているかをひたすら体感して、どうやれば曲が出来上がるかを知るための期間」です。
中身の濃いその時間を沢山経験しているからこそ、現在スムーズに作曲を進めていくことができるのです。
それこそが、みなさんが言う「センスがある」の状態で、これは何も魔法のようなものではなくて、要は「経験値の差」である、ということをまず理解してください。
やり方を知っているからスラスラ作れる、というだけのことなのです。
どのようにその経験を積むか
「センスがある人」は音楽が好き
ここまでを踏まえると、「音楽を知る」「曲作りを知る」という経験が「作曲のセンス」を得るために必要だと言えます。
そこでポイントとなるのが、それらを「いかに沢山・しっかりと(中身を濃く)やるか」ということです。
「作曲のセンスがある」と言われる人たちはその「経験」の期間を苦労なく楽しみながらこなしています。
彼らはそもそも音楽が好きで、演奏したり歌ったりすることが好きなのです。
音楽が好きなので、自分から進んでいろいろな音楽を聴こうとします。
そのため、必然的に幅広く沢山の音楽が彼らの中に蓄積されます。
身のまわりで音楽が流れていればそれが気になりますし、リズムに合わせて体を動かしたり、一緒に歌ったりしたくなります。
「センスがある人」は自分から進んで経験する
さらには、彼らは「音楽を自分で作りたい!」という欲求にも溢れています。
「作りたい」という気持ちを持っているので、無意識に鼻歌を口ずさんだり、自分から進んで楽器を弾いて音楽を作ったりするのです。
これら全部を「義務」ではなく自分の興味から行なっているというところがポイントで、それにより時間は増えますし、中身も充実したものになります。
好きなのだから当然です。「もっと知りたい」「もっとやりたい」という状態ですね。
結果的に人よりも沢山の経験と知識を得ることになりますし、作曲自体も楽しいので次々とやれます。
自分が作った曲にも誇りを持っていて、「さらにもっと良くしたい」という向上心もあるのです。
そんなことをやっていれば必然的に良い曲が作れるようになっていきますし、その人は他人から見れば「作曲のセンスがある人」になるはずです。
「作曲のセンスがない」と思ってしまう人が作曲を続けていくためには?
自分に質問する
あなたが今「自分には作曲のセンスがない」と感じているのであれば、上記を元にして以下の質問をしてみることです。
- 自分は本当に音楽が好きか?
- 自分には本当に「音楽を作りたい」という欲求があるか?
この質問の答えが両方「はい」であれば、あとは簡単です。
自分の興味に沿って音楽をとにかく沢山幅広く聴いて、欲求に従って沢山の作曲を重ねていけばいいのです。
すでに述べた通り、スムーズに良い曲が作れるか作れないかは「経験値の差」によるものです。
経験を沢山するほどに少しずつやり方がわかってきて、そのうちスムーズに自分の納得できる曲が作れるようになっていきます。
それでもまだ「自分はセンスないなあ」と思ってしまうのなら、もっともっと音楽を沢山聴いて、勉強して、作曲を経験していきましょう。
音楽が好きで、「作りたい」という欲求があるならその過程も楽しめるはずです。
試行錯誤をしながらも充実した期間をとにかく沢山重ねていけば、段々とスムーズに良い曲が作れるようになっていきます。
結果的に「作曲のセンスがある人」になれます。
無理してやらなくてもいい
では、上記二つの質問のどちらかが「いいえ」だった場合にはどうすればいいのでしょうか?
その場合は…これはちょっと切ないですが、無理して作曲をやる必要は無いと思います(笑)。
「音楽が好きじゃない」とか「音楽は好きだけど作りたい欲求は無い」なら、作曲の経験を積むことが苦労だと感じるはずですし、時間もかかるし能率も悪いです。
そもそもやる気がないので、やっぱり身につかないですよね。。
結果的にいつまで経っても経験値は増えませんし、それゆえに「作曲のセンスがない人」のままになってしまうと思います。
案外多い「作りたい欲求は無い人」
音楽が好きだけど作るのは苦手、という人は沢山います。
そういう人が無理に作ろうとすると、そもそもそういう欲求があまりないので出来上がる曲も「それなりの曲」になってしまいます。
仕上がりと満足度はイマイチですし、結果的に「自分はセンスないなあ」と感じてしまうわけです。
結局のところ「作曲のセンス」の正体とは?
ここまでを総括すると、「作曲のセンス」とは、結局のところ「音楽が好き」とか「音楽を作りたい」という気持ちだと言えます。
もっと言えば、そんな自分の欲求を素直に行動に移す姿勢や、自分を信頼しているかどうか、という「人間力」のようなものとも言えるかもしれません。
「作曲のセンスがない」と感じてしまっている原因は「音楽がそこまで好きじゃない」か「作りたい欲求がない」か、または「経験が少ない」のどれかです。
また、それらを全部満たしたうえでまだ「自分にはセンスがない」と感じているなら、問題は別のところにあるはずです。
それは「自分に自信が無い」というような、作曲の技術とは無関係なものではないでしょうか。
そういった場合には、作曲活動とは違った視点からそれを改善して行くようなケアが必要となりそうです…。
まとめ
ここまで「作曲のセンスがない」と感じてしまうあなたが作曲センスを身に付けるための方法について考えてみました。
まとめると下記のようになります。
- 「作曲ができるかできないか」=「センスがあるかないか」は「経験値の差」である
- 「音楽が好き」で「作りたい欲求」があれば、その「経験」を楽しみながら重ねていくことができる
- 結果的に「作曲のセンス」とは「音楽が好き」「作りたい欲求がある」「楽しみながら経験を積む」という姿勢である
- 「自分にセンスがない」=「自分に自信がない」ということもあるので、その場合は作曲とは違った視点で改善が必要
「センス」という言葉はつかみどころのないものですが、紐解いてみると結果的に「それを楽しめているか」というところに結びつきます。
音楽と作曲が好きで、経験を積んで、自分のやっていることに誇りを持てれば「センスがない」という悩みも必然的に無くなっていくはずです。
現在悩んでしまっている方はこれらを参考にして、是非前向きな姿勢で作曲に取り組んでいってください。
補足
上記で述べた「作曲のセンス」を身につけていくための行動として、「どのように作曲を上達させていけばいいのか?」という点について以下のページで解説しています。
作曲を独学で進めるときの勉強方法 「上達に欠かせない5つの柱」とは? これをやれば作曲は上手くなる!
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