「作曲って難しい!」
こんな声がよく聞こえてきます。
こちらのページでは、そんな「作曲は難しいもの」と感じている初心者のみなさんが、難しさを感じずに作曲を進めていけるようになるためのアイディアをご紹介しています。
目次
作曲を「難しい」と感じてしまう理由
作曲は耳で聞いて進める作業
作曲によって出来上がるもの、すなわち「曲」は目で見ることができません。
例えば絵を描いたり字を書いたり、何かを工作したり、という作業は結果が目で見てわかります。
同じ芸術系に分類されるものとして、他に映像などもそうですよね。
そんな中で作曲は文字通り「曲を作る行為」であるため、結果を目で見ることができません。
どんなものが完成したかを確認するためには耳で聴くしかないため、慣れないうちはこれがとても大変だと感じます。
そんな状況下で、ゼロから作品を作って一曲にまとめなければいけない…。
ここが「作曲が難しい」と感じるひとつの理由ではないでしょうか。
結果を「見ることができるもの」にする
では、この「難しさ」を軽減させるにはどうすればいいのでしょうか。
既に述べた通り「すべてを耳で聞いて判断していく」というやり方自体に「難しい」と感じてしまうひとつの理由があります。
そのため、基本的にはこれを少しでも軽減させるように行動していきます。
具体的には、作業の結果を「目で見ることができるものにする」ということです。
これは、曲構成を書き出したり、現代的に対処するならDTMを利用する、ということなどを指します。
「作曲の難しさ」を軽減する具体的な方法
1. 楽譜などに書き出す
曲を書いて表す、という行為として真っ先に思いつくのが「楽譜」です。
ポップス・ロックの作曲においては「コード譜」がこれにあたり、書き留めていくことで曲構成が視覚的に理解できます。
また、メロディがいまいち捉えられない場合にも、楽器を使ってその音名を明確にすれば、五線譜に書き込むことができます。
とは言っても、作曲初心者の時点では楽譜の読み書きができない方も多いはずなので、その場合には「ドレミー」などとそのまま音名を表記してもいいでしょう。
もちろん、思い浮かんだメロディやコード進行をボイスメモなどに記録するなど、音として把握することも大切です。
そのうえで、曲構成を見失いそうになったらとにかく「書くこと」です。
曲の始まりから、楽曲がどのように展開していくかを書き表すことで「自分がどんなものを作っているか」がわかるため、作曲の難しさが少し軽減します。
2. DTMを使用する
上記に述べた「曲を目で見える形に表す」というアイディアを一番簡単に実現できるのが、既に述べた「DTMの利用」です。
ご存知の方も多いはずですが、ほとんどのDTMには「ピアノロール」という機能があります。
これはピアノの鍵盤を縦に並べて表示させるシステムで、音の高さと長さ、時間経過が一目見てわかる仕組みとなっています。
このピアノロールを使うことで「どんな高さの音を、どんな長さで弾いているか」が視覚的に理解できます。
さらには「音をどう重ねているか」「どうつなげているか」や、「音が無い部分」もわかるため、そのような意味からピアノロールは「IT化した楽譜」のような存在であるとも言えます。
上記の通り視覚的な助けとしてピアノロールを利用し、さらに完全なるDTMシステムとしてそれを通じて「音が出る仕組み」を持っていれば、それらを耳で聴きながら確認もできます。
このような点から、DTMの利用は作曲の難しさを大いに軽減してくれるはずです。
ただ、ボーカル曲は歌って作ることが必須であるため、その場合にはまず楽器や歌によって創作を行って、それを補助するようにDTMを使っていけると理想的です。
※以下のページでは、DTM(PC)によって作曲を進める際に必要となるものについて解説しています。
作曲に必要なものとは?PCを使った作曲・音楽制作に必要なもの(機材)と費用の目安を詳しく解説します。
「作曲は難しい」の根本的な理由
ここまで、「作曲は難しい」と感じてしまう原因は「耳で聞いて作業する」という部分にある、と述べてきました。
しかし、これもあくまで環境的な要因のひとつです。
「作曲は難しい」と感じてしまう原因の多くは、「いきなり立派な曲を作ろうとしている」というところにあります。
「難しい!」と感じている人ほど、自らそのような曲を作ろうとしているものです。
これを回避するために、まずは「難しさの無い曲」=「童謡のようにシンプルな曲」から作るように取り組んでみてください。
一般的に音楽に興味があってカラオケで歌を楽しめるような人は、大抵作曲ができるものです。
是非、まずは簡単な曲から作り始めるようにして、そこから少しずつステップアップしていくよう心掛けてみてください。
そうすれば、次第に立派な曲でも難しさを感じずに作り上げていくことができるようになるはずです。
まとめ
ここまで、「作曲は難しい」と感じてしまう初心者が難しさを感じないためのアイディアについてご紹介してきました。
まとめると、下記のようになります。
- 作曲は、結果が目に見えないから難しい
- 結果を「目に見えるもの」にするため、「楽譜」や「DTM」を活用する
- そもそも「難しい曲」を作ろうとせず、まずはシンプルな曲を作ってみる
少し作曲に取り組んだだけで「作曲は難しい」「自分には才能が無い」と決めつけて、作曲をやめてしまうのはとても残念なことです。
既にお伝えした通り、まずは簡単な曲から気楽な気持ちで取り組んでいただきたいです。
「作曲は難しい」が「作曲は楽しい」になることを願っています!
補足
上記で述べた「いきなり立派な曲を作ろうとしている」という部分に関連して、「ではどのように作曲を上達させていけばいいか?」という点について以下のページで解説しています。
作曲を独学で進めるときの勉強方法 「上達に欠かせない5つの柱」とは? これをやれば作曲は上手くなる!
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