考察
- キー:F#
- 構成:[A]-[A]-[B]-[サビ]
各ブロック冒頭のメロディの性質、サイズ
Aメロでは、メロディに伸ばす音が使われているのに対し、Bメロでは、短く刻む音が使われいる。
- Aメロ:「ぼくーのーせーなかは…」=伸ばす音が使われている
- Bメロ:「あのどろだらけの…」=短く刻む音が使われている
また、A・Bメロのメロディは8拍ひとまとまりのサイズであるのに対し、サビでは4拍ひとまとまりのメロディを繰り返す構成となっている。
- Aメロ:「僕の背中は自分が…」=8拍のメロディ
- サビ:「どんなときも、どんなときも」=4拍のメロディを繰り返す
ブロックごとにメロディの性質とサイズを変えることで、メロディの持つ雰囲気を変えて、展開を感じさせている。
サビのメロディのリズム感
サビのメロディに、リズム的な心地良さがある。
- サビメロディ「どんなときも / どんなときも / ぼくがぼくらしくあるために」
フレーズ同士が結びついて、「三三七拍子」のような心地良さを感じる。
他にも、Aメロ「だーれかに、きかーなきゃ、不安になってしまうよ」など、フレーズそれぞれが引き立て合って結びつくことで、メロディに親しみやすさが生まれている。
歌詞のテーマ
応援歌のようなテーマで共感できる。
また、「どんなときも」という言葉自体の語感が良く、歌いたくなる。サビのメロディに合っていて印象に残りやすい。
コード進行
ダイアトニックコード内での展開、一部にセカンダリードミナントコード(III7)あり。
全体的な感想
メロディのリズム的な心地良さが、この曲の親しみやすさにつながっていると感じます。
フレーズの前後関係に意味があって、「前を受けて、次はこうなる」という形で展開していくため、メロディ全体に力があり、また聴きたくなる魅力を持っています。
部分的に順次上昇している部分や、ところどころで音程の跳躍もあり、メロディの上下の動きでもさまざまなバリエーションが楽しめます。
また、コード進行は基本的なものでありながら、上記リズムの良さによって、その素直な展開がむしろすがすがしく感じられます。
サビの「どんなときも、どんなときも」というフレーズは、シンプルでありながら曲のテーマが凝縮されていて、かつ耳に残る歯切れの良さもあり、言葉選びの面でも参考になります。