【コード進行とは?(コード進行の作り方)】どのような手順に沿ってコード進行は作られるのか?を考える

ポップス・ロックなどでよく耳にする「コード進行」という言葉がありますが、「コード進行」とは読んで字のごとく「コード」の「進行」のことで、「どのようにコードを進めていくか」ということを表した総称です。

こちらのページでは、「コード進行」とは何か、そして「コード進行をどのように作るのか」ということについて解説していきます。

また、記事の最後にはコード進行の例やおすすめのコード進行パターンについてもご紹介しています。

本ページの解説を読み通した後にそれらを確認すると、その成り立ちやコード進行につけられた注釈の意味が理解できるようになるはずです。

※「コードとは何か?」という点については、以下のページをご確認ください。
【コードとは?】 音楽で扱われている「コード」はどのように成り立っているか?を考える これ以降よりさらに詳しく解説していきますので、是非コード進行について理解を深めてみて下さい。

はじめに

「コード」の「進行」

そもそも「コード進行」という言葉は造語のようなもので、音楽用語の「和声(わせい)」という言葉の方がその意味を正しく言い表しているともいえます。

具体的には、あるひとつの「コード」=「和音(わおん)」が時間の経過と共にどんなコードに変わりどう展開していくかということを意味していて、「ここの部分のコード進行は……」というような言葉の使われ方をします。

一節には、同じ意味を持つ英語の「Chord Progression」を直訳したことでこのような造語が生まれた、ともいわれています。

コード進行によって背景の響きを変えてストーリーを演出する

ポップス・ロックにおける「コード」は「メロディ」の背景のような存在であり、通常コードは曲の中で次々と変化していきます

この「コードの変化」が冒頭でお伝えした「コード進行」になるわけです。

各コードには違った響きがあり、コードが変わることでことでリスナーはその響きの変化を感じることができます。

コードが変わると同じメロディでも聴こえ方が変わるもので、これはまさに背景が変わっているような状態だといえます。

「コード進行」というものを考える時、そこには響きの変化があり、そしてそれによって生まれる背景(ストーリー)の変化があることを理解しましょう。

コード進行構築の概要

コード進行はルールに沿って組み立てられる

コードは数え切れないほど存在しています。

そして、上記でお伝えしたように「コード進行」としてそれらをつないで展開させていく時、やみくもにコードが選ばれることはほぼ無く、それらは基本的なルールに沿って構築されることがほとんどです。

そのルールをある程度把握して一貫性を保ちながらコードを組み立てていくことで、はじめて音楽から心地良さが感じられるようになります。

また、個性的なコード進行を生み出すためには、それらのルールを前提としてそこから外れるようなオリジナリティを盛り込むことが必要です。

コード進行構築のルール

上記で述べた「コード進行構築の基本的なルール」とは以下の二つです。

  • キー(調)
  • コードが持つ機能と基本的なコード進行

通常コード進行はあるひとつの「キー(調)」と、そのキーから導き出されるいくつかのコード(ダイアトニックコード)をもとに組み立てられます。

どのようにコード進行を組み立てるか

「キー」→「ダイアトニックコード」→「基本的なコード進行」

既に述べた通り、コード進行構築の大まかな流れは「キーの確定」から始まります。

それにより使用できるコード(ダイアトニックコード等)が確定し、そのうえでそれらを活用した基本的なコード進行が確定します。

実際の曲におけるコード進行は、その「基本的なコード進行」を土台として作られていきます。

コード進行構築手順の例

下記はコード進行構築手順の例です。

1. キーの確定

まずコード進行を作るための前提としてキーを確定させます。ここでは例として「キー=C」とします。

2. ダイアトニックコードの確定

キーを確定させることで、そのキーをもとにしたダイアトニックコードが確定します。

ここでの例は「キー=C」であるため、それをもとにした「Cダイアトニックコード」として「C」「Dm」「Em」「F」「G」「Am」「Bm-5」の7つのコードを導き出すことができます。

※ダイアトニックコードについて詳しくは以下のページをご確認ください。
ダイアトニックコードとスリーコード(成り立ちとコードの役割などについて)

3. 基本的なコード進行の確定

上記ページでもご説明している通りコードには機能があり、それらをもとにしたコード進行の最小単位のような存在(カデンツ)があります。

そこから、ダイアトニックコードの中にある三つのコードを使って以下のようなコード進行を作り上げることができます。

  • C → G → C
  • C → F → G → C
  • C → F → C

またこれらに「代理コード」の概念を加えると、さらに以下のようなコード進行も作りあげることができます。

  • C → G → Am
  • C → Dm → G → Am
  • C → Dm → Em
  • C → Em → Am → Dm → G

※代理コード解説ページ
代理コードについて(マイナーコードをスリーコードのかわりに活用する)

上記はカデンツ三種を代理コードによって置き換えたものですが、これら以外にも考え方次第でいろいろなコード進行を想定することができるはずです。

ここまでの流れを通して、キーの範囲内で柔軟にコード進行を作り上げていくことができるようになります。

個性的なコード進行の構築

上記の手順を経て、そこからさらに個性的なコード進行を作るためにはオリジナリティを盛り込むことが求められます。

この「オリジナリティ」とは何かというと、それは上記でお伝えしたルールを乗り越えることです。

具体的には「キー=ダイアトニックコード以外のコードを盛り込むこと」や「コードの機能を無視する」「キーそのものを変える(転調)」などの方法が考えられます。

理論的な知識の理解が不可欠

個性的なコード進行を作るにあたって「無計画にルールを乗り越えてしまえばいいのか?」といわれると決してそうではなくて、そこにも整合性のようなものが必要になります。

理論的な裏付けをもとに少しだけルールをはみ出すことで、はじめてそれが心地いい個性になるのです。

それを踏まえると、コード進行を上手に組み立てていけるようになるためにはやはり理論的知識の理解が欠かせません。

キーやコード、構成音やコード機能などに関する知識がしっかりと備わったうえで、それらを応用していくことができるのです。

解説のまとめ

ここまで、コード進行とその構築のための基礎的な知識、コード進行構築を上達させるための心がけなどについてご紹介してきました。

初心者のうちは、多彩なコード進行を自由に組み立てられる姿に憧れてしまうものです。

実例に沢山触れつつ、理論的理解を深めていくことで徐々に自分でもコード進行を構築できるようになっていきます。

是非ゆっくりと習得していくように取り組んでみて下さい。

良いコード進行が思いついた時はすごく嬉しいものです

補足

コード進行を理解したり、それを作れるようになるために欠かせない「音楽理論の学習」についてまとめています。
音楽理論を知りたい人のための「学習の見取り図」※音楽理論の何をどの順番で学べばいいか

コード進行の例・おすすめのコード進行パターン

ここまでの解説を通してコード進行のルールやそれをどのように作っていくべきかということがある程度ご理解いただけたかと思います。

そのうえで「では実際にどのようなコード進行が存在するのか?」という点があわせて気になるはずです。

それを踏まえ、以下のページではその実例としておすすめのコード進行を多数掲載しています。
コード進行パターン集(1)全20パターン シンプル構成からロック・ボサノバ風まで コード進行パターン集(2)全20パターン ビートルズ風コード、ブルース風コードなど コード進行パターン集(3)全20パターン ルート音の変化、テンションや分数コードによるジャズ風アプローチなど コード進行パターン集(4)全20パターン マイナー系コード進行やAOR風のサウンドなど コード進行パターン集(5)全20パターン クリシェラインのベース活用、ツーコードのシンプル構成など コード進行パターン集(6)全20パターン ディミニッシュコードやペダルポイントを活用した上級アプローチ かっこいい!コード進行 全10パターン ロック等に使えるおすすめのコード進行 王道コード進行 全10パターン 作曲や演奏に活用できる定番のコード進行一覧 「悲しい」コード進行 全10パターン 切ない曲・哀愁のある曲などに使えるおすすめのコード進行 これらのコード進行はそのまま作曲や演奏に活用でき、「キー」とその解説をもとに成り立ちを理解すれば、それらを自分なりにアレンジすることもできるはずです

コード進行の理解を深める意味で、あわせて参考にしてみて下さい。