コード進行パターン集(4)全20パターン マイナー系コード進行やAOR風のサウンドなど

こちらのページでは、ポップス・ロックなどで使えるおすすめのコード進行「その4」をご紹介していきます。

※前回の記事はこちら
コード進行パターン集(3)全20パターン ルート音の変化、テンションや分数コードによるジャズ風アプローチなど

今回はマイナーコードによるアプローチを多くピックアップしています。

ボサノバやAOR系のおしゃれなサウンドもいくつかありますので、是非音を鳴らしながらその響きを楽しんでみてください

※こちらでもまたあえていろいろなキーを活用しています。

おすすめコード進行

1. ベースラインの下降

(キー=C)

「C → GonB → B♭ → A7 → Dm」

ベース音の半音下降を演出したコード進行です。ここでのポイントは三つ目の「B♭(♭VII)」と、セカンダリードミナントの「A7(VI7)」で、これら二つが独特な響きを生んでいます。

「GonB(VonVII)」は「EmonB(IIImonVII)」などとすることも可能ですが、どちらを利用する場合も、ダイアトニックコードを応用することで綺麗にまとまっていくはずです。

ベース音が綺麗につながって下降しながら展開していく構成のため、メロディは小さなフレーズを繰り返すような単調なものも検討できます。

2. セカンダリードミナント「III7」の活用

(キー=A)

「A → C#7 → D → G」

セカンダリードミナント「C#7(III7)」を活用したコード進行です。

一般的に「C#7(III7)」はドミナントモーションによって「F#m(VIm)」に結びつくことがほとんどですが、こちらの例では「D(IV)」へ進行させることで意外性をもたせています。

後半はもうひとつ変化を加える意味で「G(♭VII)」が活用されています。

3. ボサノバ風コード進行

(キー=D)

「GM7 → Gm6 → F#m7 → Fdim → Em7 → A7 → DM7」

サブドミナントから半音下降するベースラインを持った、ボサノバ風コード進行です

通常上昇型のコード構成に利用されがちなパッシングディミニッシュを、こちらでは下降する全音程のコード間に挿入しています。

ディミニッシュの代わりにセカンダリードミナントを利用するやり方もありますが、ボサノバやジャズ、R&Bなどではベースラインを重視してこのような構成が好まれます。

冒頭の「GM7 → Gm6(IVM7 → IVm6)」はサブドミナントマイナーの応用型です。

4. サブドミナントマイナーの活用

(キー=E)

「E → Am → E → Am」

ここでは本来ダイアトニックコード上「A(IV)」となるところを「Am(IVm)」として、サブドミナントマイナーコードを配置しています。

ベースの動きは「I → IV」という強進行でありながら、サブドミナントマイナーによって個性的な響きが生まれています。

単に二つのコードを繰り替えすだけでも、コード自体が特別な性質を持っていると、このように聴きごたえのある構成として成立します。

5. 「イパネマの娘」風コード進行

(キー=D)

「D → E7 → Em7 → A7」

ボサノバでよく使用されるコード進行です。通常ここに9thや13thなどが付加されて、「DM7(9) → E7(9) → Em7(9) → A7(♭13)」のような構成になることが多いです。

特筆すべきは「E7(II7)」で、セカンダリードミナントコードがそのままマイナーへの変化するところに都会的な響きを感じます。

ベース音(ここではE)を保持しながら、内声の一部のみを変化させることでコードを変えていく手法も時として効果的です。

6. パッシングディミニッシュと部分転調

(キー=F)

「F → F#dim → Gm7 → C7 → DM7」

パッシングディミニッシュと部分転調を掛け合わせたコード進行です。

二つ目の「F#dim(♭IIdim)」は「F(I)」と「Gm7(IIm7)」の中間に位置する橋渡しのコードで、パッシングディミニッシュの典型的な形です。

最後の「DM7(VIM7)」は、トニック「F」を平行調「Dm(VIm)」で代理しつつ、さらにその同主調「D」に部分転調させる、という解釈となっています。

この「平行調 → 同主調(またはその逆)」のアイディアは、転調のきっかけとして思いのほかいろいろな曲で利用されています。

7. トニックを使用しない構成

(キー=C)

「FM7 → G7 → Em7 → Am7 → Dm7 → FM7 → G7」

ダイアトニックコードを主体としながら、トニック「C(I)」をあえて使用しない構成となっています。

「C(I)」を排除することで、長い間浮遊しているような雰囲気が生まれていて、耳なじみのあるコードを使いつつも、アイディアによって個性を出している例であるといえます。

「I」と「V」の配置によって、コード進行の波をこのように操作することができます。

8. 「Sing」風コード進行

(キー=E)

「D → Em7onD → D → ConD」

カーペンターズ「Sing」風のコード進行です。保持されたベース音の「D」が安定感を生んでいます。

「Em7」のセブンスの音は「D」であるため二つ目のコードは転回形で、最後の「ConD」は「♭VII」の派生形であると解釈しました。

ペダルポイントを活用したこのようなコード進行は安定感とテンション的な緊張感を共存させることができるため、曲調によっては重宝するはずです。

9. マイナー1度のクリシェ構成

(キー=Dm)

「Dm → Dm7onC → Dm6onB → B♭M7」

マイナーの1度音を下降させるクリシェの構成です。

ポイントとなっているのは1度をベース音に転回させているところと、本来であれば半音ずつ下降させていくところを「DmM7」を省略して4つのコードで一気に「B♭M7」につなげているところです。

クリシェから他のコードへの展開は案外多く見られるもので、ベース音に着目して構築していくことでコードをすっきりとつなげていくことができます。

10. マイナーで都会的なコード進行

(キー=Gm)

「Gm7 → E♭M7 → Cm7 → Cm7onF」

マイナーコードを主体とした、都会的な雰囲気のあるコード進行です。

序盤の「Gm7 → E♭M7」は、トニックとしての「Gm7」を次の「E♭M7」で代理している形となっていますが、構成音の微妙な変化が心地よく感じられます。

また、その後の「Cm7」「Cm7onF」も「E♭M7」からの連想とも解釈できて、全体が統一感のあるコードでまとめられています。

11. フラットファイブ活用の典型的構成

(キー=A)

「C#m7-5 → F#7 → Bm7 → E7」

「IIIm7」をフラットファイブの形にした、強進行的コード構成です。

ベース音の動きがすべて強進行で繋がっているため響きに無理がなく、かつセカンダリードミナントコードによってマイナー調の雰囲気も生まれています。

このコード進行をループさせて、「I(A)」を使用しない構成として作り込むこともできます。

12. 「Rock’n Rouge」Aメロ風コード進行

(キー=C)

「C → B♭ → F → A♭,B♭」

松田聖子さん「Rock’n Rouge」Aメロ風コード進行です。

フラット系のノンダイアトニックコードを使いながら、和音が平行移動していくような力強さを持っています。

ドミナントが入らずにコードが進んでいくため、ロック的な雰囲気が生まれています。

13. 「Wave」のイントロリフ風

(キー=Dm)

「Dm7 → GonD → Dm7 → GonD」

ボサノバの有名曲「Wave」のイントロリフ風コード進行です。

ポイントとなっているのは保持されているベース音「D」で、ギターの開放弦を利用して演奏すると二つのコードの切り替わりが気持ち良く感じられます。

「Wave」ではこのあとキーが同主調メジャーに転調されて、いかにもブラジル音楽らしい緻密なコード進行で展開していきます。

14. シンプルなフラット系ノンダイアトニックコード構成

(キー=E)

「E → G → C → D」

フラット系ノンダイアトニックコードを使った構成です。

トニック以外はすべてノンダイアトニックコードとなりますが、キー「E」の調性圏内でしっかりとコード進行が機能しているところに面白さを感じます。

三和音の響きは力強く、またブルージーでロック的な雰囲気を持っています。

15. AOR風コード進行

(キー=E)

「EM7(9) → DM7(9)onE」

テンションコードでまとめられたAORっぽさのあるコード構成です。

ナインスやメジャーセブンスの響きはもちろんのこと、キープされているベース音「E」がオシャレな雰囲気と安定感を生み出しています。

2コードのみの構成のため、コード進行をループさせてつなげていくこともできます。

16. 「In My Life」風コード進行

(キー=A)

「F#m → G → D → A」

ビートルズ「In My Life」風のコード構成で、平行調のマイナーがロック的な雰囲気によってまとめられています。

ポイントとなっているのは「♭VII(G)」で、通常「D」のセカンダリードミナント「A7」を当てはめたくなってしまうところですが、このあたりのひねりに作曲者のセンスを感じます。

サブドミナントからそのままトニックに終止しているところも個性的です。

17. 「Glass Onion」風コード進行

(キー=Am)

「Am → F7 → Am → F7」

ビートルズ「Glass Onion」風のコード進行です。

「Im(Am)」から「♭VI(F)」への展開は頻繁に見かけますが、ここでは「♭VI7(F7)」となっているところがポイントで、これによりブルージーで不穏な響きが生まれています。

ギターの歯切れのいいストロークが似合います。

18. 「One Note Samba」風コード進行

(キー=E)

「G#m7 → G7 → F#m7 → F7」

ボサノバのスタンダード「One Note Samba」風のコード進行です。

冒頭「G#m7(IIIm7)」から始まるところが興味深く、またその後の半音下降もいかにもボサノバ的な構成となっています。

実際の音源ではこの構成に加えてスケール上の5度の音がずっと保持された状態となり、テンションを含む複雑な響きとなります。

19. サブドミナントから始まる感動的構成

(キー=D)

「GM7 → A7 → F#m7 → Bm7」

サブドミナントからダイアトニックコード内で展開するコード進行です。

ドミナントセブンスを提示しておきながらトニックへの終止を回避する流れになっていて、もったいぶったような響きから感動を呼ぶ構成としてもよく利用されています。

このあたりを丁寧に作り込むと、ダイアトニックコードだけでも十分に聴き応えのある作品として仕上げていくことができるはずです。

20. サブドミナントの代理マイナー

(キー=A)

「Bm7 → C#7 → F#m7」

サブドミナントの代理マイナーから偽終止につながるスマートな構成です。

二つめのコードは通常「C#m7(IIIm7)」となるところをセカンダリードミナントとして「C#7(III7)」としていますが、次に来るマイナーコードの切なさが際立ってしまうのでこのあたりは曲調に応じて対応したいところです。

トニックの出ないコードとしてこういった展開を盛り込んでいくと、リスナーを裏切るような効果が生まれます。

まとめ

ここまで、「おすすめコード進行20パターン その4」をご紹介しました。

ご紹介しているように、ボサノバには特徴的なコード進行を持つ曲が沢山存在しています。

アプローチの幅を広げる意味で、それらを探求してみるのもおすすめです。

その多彩なコード進行で、私は一気にボサノバが好きになってしまいました。

※続きのページ
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