弾き語りを愛する私は、これまで数え切れないほどいろいろな曲をギターで弾き語ってきました。
中でも、洋楽を沢山弾いてきたため、
「洋楽の弾き語り曲で、何かいい曲ないかな~?」
と探している方のお役に立てるのではないかと思い、こちらでおすすめの曲をまとめてみることにしました。
選んだポイントは
- ギター1本でもカッコイイ・さまになる曲
- ギター1本でも歌とコードで十分楽しめる曲
- 弾き語りしやすいコードとメロディ、テンポを持つ曲
- 比較的多くの人に知られているアーティスト・曲
- あまり知られていなくても特におすすめしたい良い曲
などです。
また、私が作曲の先生をしていることから、曲作りに対する「学び」という観点でもこれを活用できるはずです。
是非参考にしてみて下さい。
※ここでは1アーティストにつき1曲に絞りました。
目次
- 1970年代以前のリリース
- 「Here, There And Everywhere(The Beatles)」
- 「Wouldn’t It Be Nice(The Beach Boys)」
- 「Itchycoo Park(Small Faces)」
- 「My Back Pages(The Byrds)」
- 「Picture Book(The Kinks)」
- 「My Sweet Lord(George Harrison)」
- 「Have You Ever Seen The Rain(Creedence Clearwater Revival)」
- 「What’s Going On(Marvin Gaye)」
- 「The Back Seat Of My Car(Paul McCartney)」
- 「Sing(Carpenters)」
- 「’39(Queen)」
- 「Honesty(Billy Joel)」
- 1980~90年代のリリース
- 「Starting Over(John Lennon)」
- 「Summer Of ’69(Bryan Adams)」
- 「Patience(Guns N’ Roses)」
- 「If We Hold On Together(Diana Ross)」
- 「To Be With You(Mr. Big)」
- 「Tears in Heaven(Eric Clapton)」
- 「Heal The World(Michael Jackson)」
- 「Shape Of My Heart(Sting)」
- 「Stay(Lisa Loeb)」
- 「Change the World(Eric Clapton)」
- 「Don’t Look Back In Anger(Oasis)」
- 2000年代以降のリリース
- まとめ
1970年代以前のリリース
「Here, There And Everywhere(The Beatles)」
もはやビートルズの曲は全曲弾き語りで楽しめるほど魅力的ですが、なかでもおおすすめしたいのが隠れた名曲でもある本作です。
特にBメロのコードの流れは若干クラシカルで、かつメロディの歌い回しなどにも洋楽らしさがあって弾いていて楽しめるはずです。
「Here, There And Everywhere(The Beatles)」コード譜
「Wouldn’t It Be Nice(The Beach Boys)」
当時、アメリカにおける「ビートルズのライバル」とされたビーチボーイズの楽曲から弾き語り用に一曲選ぶとしたら、やっぱりこれかなと思います。
こちらも中間部分に特徴があり、コードの流れは一時的転調のような構成となっています。
「Wouldn’t It Be Nice(The Beach Boys)」コード譜
「Itchycoo Park(Small Faces)」
同じく60年代の、よりイギリスらしさを感じさせるバンドとして有名なスモールフェイセスですが、中でもこの曲は弾き語り向けです。
コードの流れも豪快で、メロディも実に洋楽的で弾きごたえがあります。
「Itchycoo Park(Small Faces)」コード譜
「My Back Pages(The Byrds)」
こちらの曲はボブ・ディランの楽曲をバーズがカバーしたもので、本家よりもこのバージョンに馴染みがあるという音楽ファンも多いはずです。
フォークソング的な味わい深さは弾き語りにぴったりです。
「My Back Pages(The Byrds)」コード譜
「Picture Book(The Kinks)」
こちらもイギリス的な匂いのする楽曲で、作曲者のレイ・デイビスは同世代のアーティストの中でもトップクラスのソングライティングセンスを持っていることで有名です。
曲そのものが良いため、弾き語りでも十分に楽しめてしまいます。
「My Sweet Lord(George Harrison)」
ビートルズ解散後により才能を開花させたジョージですが、中でもこの曲は弾き語り向けです。
アコギのコードをかき鳴らすサウンドも心地良く、後半の「Krishna Krishna」という歌詞などは洋楽的というよりインド的です。
「My Sweet Lord(George Harrison)」コード譜
「Have You Ever Seen The Rain(Creedence Clearwater Revival)」
略称「CCR」のヒット曲として知られている本作も、洋楽の弾き語り曲を考えるうえではやはり外せないかなと思います。
サビの部分で、若干早口になるところが個人的に弾いていて楽しいです。
「Have You Ever Seen The Rain(Creedence Clearwater Revival)」コード譜
「What’s Going On(Marvin Gaye)」
今回、弾き語りということでR&Bやモータウン系の曲は必然的に少なくなっていますが、とはいえこの曲は全然弾き語れてしまうためこちらに加えました。
コード使いはシンプルでありながら、メロディのノリがオシャレで、弾き語りでもこういうフィーリングを表現できるんだと、個人的に新たな発見ができた曲です。
「What’s Going On(Marvin Gaye)」コード譜
「The Back Seat Of My Car(Paul McCartney)」
前述したジョージ以上に、ビートルズ解散後もエンターテイナーの道を突き進むポールですが、この曲もまた後期ビートルズの作風を発展させたような魅力を持っています。
弾き語りではどうしても伴奏がシンプルになってしまうものの、原曲にあるギターのリフやストリングスの流れなども感じながら演奏してみてほしいです。
「The Back Seat Of My Car(Paul McCartney)」コード譜
「Sing(Carpenters)」
いわゆるロックの本流とはまた違ったところに位置するカーペンターズも、やはり根本的に作曲の技術が高いためギター1本の弾き語りで十分に楽しめます。
分数コード(オンコード)が多めになっていますが、このようなアレンジもこの時期の洋楽ならではだと感じます。
「’39(Queen)」
クイーンのヒットアルバム「オペラ座の夜」に収められた、牧歌的な楽曲です。
メロディラインの流れが美しく、サウンドもフォークソング調であるため弾き語りにうってつけです。
「Honesty(Billy Joel)」
「ピアノマン」=ビリージョエルの楽曲はギターの弾き語りに向かないかと思いきや、やっぱり良い曲はそのあたりを飛び越えてしまいます。
特にサビのメロディが優雅で、「これぞ洋楽」という雰囲気を味わえます。
1980~90年代のリリース
「Starting Over(John Lennon)」
前述したジョージとポールを横目に見つつ、やはりジョンは独自の方向を進み、80年代に入りこのような親しみやすい楽曲をリリースします。
ジョンの曲は弾き語りに合うものが多いという印象を持っていますが、中でもこの曲はリズム・構成などの面からも、シンプルな伴奏で楽しめる魅力を持っています。
「Starting Over(John Lennon)」コード譜
「Summer Of ’69(Bryan Adams)」
こちらはアメリカンロックをストレートに表現したようなブライアン・アダムスのヒット曲で、コードをかき鳴らすような弾き語りのスタイルに程良く馴染みます。
イントロのパワーコード的なリフも、また中間のアルペジオフレーズも、弾きこなせると楽しいです。
「Summer Of ’69(Bryan Adams)」コード譜
「Patience(Guns N’ Roses)」
こちらはガンズが残したアコギナンバーで、一時期ハードロック系の弾き語り曲として多くの人がこの楽曲を楽しんでいました。
原曲にある通り、もちろんアコギ1本による演奏でも十分に成立してしまいます。
「If We Hold On Together(Diana Ross)」
こちらも、R&B系楽曲の中でも弾き語りに似合うものとして加えた曲です。
サウンドやメロディライン、全体の雰囲気などはやはり洋楽らしく、英語の発音やメロディへの歌詞の乗せ方などにこだわるとより楽しめるはずです。
「If We Hold On Together (Diana Ross)」コード譜
「To Be With You(Mr. Big)」
Mr.Bigの一番のヒット曲でもある本作も、洋楽の弾き語り曲として挙げられることが多いです。
ロックバンドでありながらこのように牧歌的な曲で有名になってしまったあたり、メンバー本人たちは複雑かもしれませんが、良い曲は純粋に歌い継いでいきたいものです。
「Tears in Heaven(Eric Clapton)」
クラプトンの曲で「弾き語り」といえば真っ先に名前が挙がるのが本作で、これは当時流行っていた「MTVアンプラグド」による影響が大きいと考えられます。
この曲を演奏するならやっぱりフィンガーピッキングで、原曲の雰囲気をそのまま表現するために完コピしたくなってしまいます。
「Tears in Heaven(Eric Clapton)」コード譜
「Heal The World(Michael Jackson)」
ダンスナンバーが多いと思われがちなマイケルの楽曲にも、弾き語りに合う曲は沢山あります。
本作は90年代以降の作品でありながら、「世界平和」や「愛」を歌った歌詞は歌い甲斐があるものです。
「Heal The World(Michael Jackson)」コード譜
「Shape Of My Heart(Sting)」
映画「レオン」のエンディング曲として有名になったこの楽曲も、フィンガーピッキングによって表現したい弾き語り曲の定番です。
コード進行はループの形になっており、その繰り返しの中でさまざまなメロディが歌われる構成は洋楽らしいものです。
「Shape Of My Heart(Sting)」コード譜
「Stay(Lisa Loeb)」
90年代中盤に突如現れた女性アコギシンガーのリサ・ローブは、アコギがトレードマークなだけあって数多くの弾き語り向け楽曲を残しています。
特にこの楽曲はバラード曲として有名で、女声ボーカルの繊細さが魅力となっています。
「Change the World(Eric Clapton)」
前述した「Tears in Heaven」に次いで、クラプトンの弾き語り向け楽曲として有名なのがこの作品です。
実はカバー曲で、R&Bの有名なプロデューサーである「Babyface」がアレンジをしたことでこのように都会的なサウンドに仕上がりました。
「Change the World(Eric Clapton)」コード譜
「Don’t Look Back In Anger(Oasis)」
オアシスも弾き語りしたくなる曲をいくつも残していますが、その筆頭といえるのがこちらの楽曲です。
イギリス人の中で相当の知名度を誇っているらしく、個人的には日本でいうところのSMAP「世界に一つだけの花」的な存在なのかなと捉えています。
「Don’t Look Back In Anger(Oasis)」コード譜
2000年代以降のリリース
「Don’t Know Why(Norah Jones)」
ノラ・ジョーンズといえば一般的にジャズシンガーとして認知されていながらも、この曲は洋楽の弾き語り曲としてもよく話題に挙がります。
どちらかといえばピアノでの弾き語りが似合いそうですが、楽曲の質が良いため、もちろんギターでも楽しめてしまいます。
「Don’t Know Why(Norah Jones)」コード譜
「We Are Never Ever Getting Back Together(Taylor Swift)」
2000年代以降のアコギ弾き語りシンガーといえばやっぱりテイラー・スウィフトで、中でもこの楽曲はその象徴的な作品です。
実際に彼女がこの曲をソロで弾き語っている映像もいくつか確認できて、それらを見ると「弾き語りしたい!」という欲求がさらに高まるはずです。
「We Are Never Ever Getting Back Together(Taylor Swift)」コード譜
「Sing(Ed Sheeran)」
このリストを締めくくるのは新世代のアコギ弾き語りシンガー、エド・シーランです。
本作はプロデューサーをファレル・ウィリアムスが務め、R&B的=洋楽的なノリの中にアコギによるフォークソング的なエッセンスが散りばめられている、という独特なサウンドに仕上げられています。
このように、コードをジャカジャカとかき鳴らすような曲は、純粋にアコギ弾きとして楽しめるはずです。
まとめ
あれも、これも、とやっていたらすごい曲数になってしまいました…。
とはいえ、どの曲も弾き語りで楽しめる名曲ばかりです。
是非一曲ずつギターで弾き語りながら、そのメロディとコードの響きを味わってみて下さい。