作曲用キーボードのおすすめ(PCで音楽制作をするときに使えるMIDIキーボード・メーカー別まとめ)

PCを使って作曲(音楽制作)をする際、一般的に音をデータとして打ち込むためには専用のキーボードを活用します。

これを「MIDIキーボード」などと呼んだりしますが、こちらのページでは各社からいくつかリリースされているMIDIキーボードのなかでも「作曲用として特にこのあたりがおすすめ」といえるものをいくつかご紹介します。

※メーカー別に分けて記載しています。

KORG

microKEY-25

まず、省スペース派の人に真っ先におすすめしたいのが、このKORGの「microKEY-25」です。

通常キーボードというと、最低でも4オクターブ程度は鍵盤の数があって、その分横長の作りになっているものを想像するはずですが、こちらは2オクターブで横幅も短いです。

鍵盤の数は品番の通り「25個」となっています。

適度に低価格で使い勝手もいい

データ入力用として割り切れば鍵盤の数はこの程度でも十分で、もちろんシフトボタンもあるので入力音域を上げたり下げたりすることも可能です

2012年頃にリリースされた製品なのでそこそこ歴史がありますが、適度に低価格で無駄な機能が無く、かつ使い勝手も良いということで幅広く沢山の人たちに長く愛用されている印象です。

また、時期によって価値の高い作曲系ソフトとのバンドル販売が行われたり、値下げが行われるのもこの製品の特長です。

上記は以前に行われていたセール情報の投稿ですが、そのようなセールを狙って買ってみるのもおすすめです


NANOKEY2

さらなる省スペースを推進したい方には、同じくKORGからリリースされているこの「NANOKEY2」がおすすめです。

こちらも鍵盤の数は25個で、前述した「microKEY-25」と横幅を比べると

  • NANOKEY2・・・32.5cm
  • microKEY-25・・・48.3cm

なので、こちらのほうが10センチ以上短いことがわかります

また特筆すべきはその厚みで、いわゆるデスクトップPCで使うキーボード並みです。

KORGオフィシャルの投稿でも紹介されていますが、この「NANOKEY2」を手に持った画像を見ると、製品の薄さや小ささがよくわかります。

その分鍵盤を弾く感覚などは悪くなってしまいますが、とにかく「データ入力用」と割り切って使いたい人にはこれで十分かもしれません

バンドルソフトで音楽制作が始められる

「microKEY-25」と同じくこちらもソフトウェアのバンドルがお得で、標準セットの扱いでさまざまな製品を使うことができます。

オフィシャルページに記載されてる、バンドルソフトの一覧を以下の通り抜粋してみました。

iPad / iPhone用アプリ
・KORG Gadget 2 Le
・KORG Module

Mac / Windows用ソフトウェア
​・KORG Gadget 2 Le for Mac
・KORG M1 Le
・iZOTOPE Ozone Elements
・Melodics (40レッスン無料追加)
・AAS Strum Acoustic Session
・AAS Ultra Analog Session
・AAS Lounge Lizard Session
・Propellerhead Reason Lite
・UVI Digital Synsations
・Skoove (Premiumプラン 3ヶ月トライアル)
・Ableton Live シリーズ (ディスカウント・クーポン)

DAWソフトそのものやプラグインエフェクト、ソフト音源などさまざまですが、これだけでとりあえず作曲=音楽制作を始められてしまうような充実した内容となっています

これを目当てにこちらの製品を購入する人もいそうです。


microKEY Air-37

前述した「microKEY-25」と同じシリーズで、鍵盤数を3オクターブ分に増やしたのがこちらの「microKEY Air-37」です。

「Air」という名称にあるようにこの製品の売りはワイヤレスであるという点で、「Bluetooth MIDI」という規格によってケーブルが無くても接続できる仕様となっています。

「iPhone」「iPad」等とMIDIキーボードの接続を考えるとき、このようなつくりはありがたいです。

手軽派にもおすすめ

ソフトウェアのバンドルについても前述した「microKEY-25」「NANOKEY2」と同じですが、こういった特典はKORGのMIDIキーボードが軒並みよく購入される動機になっているといえそうです。

また、PCを使った大掛かりな設備を用意せず、タブレット端末とこのMIDIキーボードのみで簡単な音楽制作の環境を作れてしまうというのも魅力的だと感じます。

音楽制作に慣れている人はもちろん、上記のような使い方を想定している初心者層にもおすすめできます。


Alesis

V Mini


こちらは上記「microKEY-25」と同じように省スペースの精神を導入しつつも、四つのパッドとノブを搭載した実用系のキーボードです。

これらのパッドやコントロールをどう活用するかは人それぞれですが、リズムの打ち込みや、作曲にとどまらずMIDIキーボードを活用したライブ演奏なども使えそうです。

特に、PCを使って作曲をしているとフェーダーやノブなどの操作が思いのほか直感的にできないもので、フィジカルコントローラーとしてこのような機能が搭載されているのは大きいです。

EDM系の作曲との相性も良い

Alesisの製品は海外で特に評価が高いように感じますが、YouTubeにもこの「V Mini」によるデモンストレーション動画が多数アップされています。

こちらの動画ではDAWソフトの「Ableton Live」との連携が行われており、このようなソフトを活用したEDM系の作曲にも実力を発揮してくれます。

このように、使用の用途が合えばKORGのキーボード以上に愛着が持てるツールになりそうです。

前述したKORGのMIDキーボードがさまざまなソフトをバンドルしていたように、こちらでも同じくいくつかのソフトが活用できるようになってます。


M-Audio

Keystation49 III


前述した機器とはまた違って、こちらはよりシンプルな作りを追求したMIDIキーボードで、

  • 弾きやすく演奏性を重視した設計
  • 手ごろな値段
  • 充実したバンドルソフト

などが売りだといえそうです。

ハードメーカーの安定感

特筆すべきはメーカーとしての信頼度で、「M-Audio」といえばオーディオインターフェース・MIDIキーボード・スピーカーなど、音響製品を専門に扱うメーカーです。

こちらの「Keystation49」という型番は歴史も古く、MIDIキーボードの代名詞的な存在ともいえそうですが、もちろんマイナーチェンジによって現在のニーズに合ったつくりにもなっています。

派手な機能は必要なく、安定した標準的な製品でしっかりと作曲に取り組みたい、という人に特におすすめできます。


AKAI

LPK25


こちらも、省スペース系のMIDIキーボードとして人気の製品です。

機器の外枠を極限まで狭め、ミニ鍵盤によってとにかくコンパクトさを追求した本体からは、前述したKORGの「NANOKEY2」にも似た思想が感じられます。

あちらが完全なる入力用だったのに対し、この「LPK25」は打鍵の感覚もある程度考えられており、そのような意味からプレーヤー向けともいえそうです。

アルペジエイター機能を搭載したキーボード

興味深いのは「アルペジエイター機能」「専用画面による設定の編集・保存」で、MIDIキーボードの挙動を自分好みに作り込み、それを保存できる点はやはりライブなどでの使用を想定したものと解釈できます。

こちらも、YouTubeにデモンストレーションの動画がいくつもアップされています。

リリースから何年も経っており、海外に多くのユーザーがいるため情報量という点でも安心です


MPK mini MK2

最後にご紹介するのは同じくAKAIのMIDIキーボードで、こちらは既にご紹介したAlesisの「V Mini」と同じく、パッドやノブが多数搭載されています。

「AKAI」といえばサンプラーの名器、MPCシリーズが有名ですが、この製品に盛り込まれたパッドはまさにMPCの精神を受け継いだものです。

このMIDIキーボード一つで、キーボードによる音階の演奏、サンプリング音源による表現、エフェクトの演出など、さまざまなライブパフォーマンスが実現できます

作曲のみならずライブでも使える

こちらもやはり定番のMIDIキーボードとして、海外の愛用者が多くの動画を公開しています。

バンドルされているのはビートメイクソフト「MPC Essentials」と、「Hybrid 3」「Wobble」という二つのソフトシンセですが、使い方次第でいろいろなサウンドを作り出せます

特に、機能として搭載されているようなサンプリングやシンセを活用して、作曲とあわせてライブでの演奏にも活用したいというユーザーには最適です


まとめ

実際のところMIDIキーボードの種類は膨大で挙げだすときりがないほどですが、上記でご紹介したものや、その関連製品をチェックしておけば「作曲用キーボード」としての希望はおおむね満たせるはずです

自分の作りたい音楽と、それぞれの製品の強みを照らし合わせて、最適な一台を見つけてみて下さい。

個人的には「NANOKEY2」がオモチャ的で好きです。

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