作曲のスピードが遅い(時間が掛かる)…の改善策【作曲アイディアを出し、決断できるようにする】

作曲をしているなかで、

なんだか同じ曲をいつまでも作ってる気がする…
と感じてしまうことはないでしょうか?

先日に以下のツイートをしました。


作曲で失敗してしまうパターン

  • 思いつきだけでなんとなく作って聴きごたえのない曲になる
  • ダラダラ時間をかけてなかなか曲が完成しない
  • 個性的なことをやろうとして不自然な曲になる

裏を返すと、思いつきでやらず、キビキビ作って、個性と不自然を見極めれば失敗しづらいということですね

この中の二つ目にある
「ダラダラ時間をかけて…」
という点がまさに冒頭の状態にあたりますが、このような作曲のスタイルは失敗作を作ってしまうことにつながります

こちらでは、そのように作曲スピードの遅さ(作曲に時間が掛かること)に悩んでしまうとき、それをどう改善させていけばいいかという点について解説していきます。

作曲のスピードを上げるために必要なこと

作曲のスピードを上げるためには、とにかく決断を早くして、どんどん作業を先に進めていくしかないです。

この点については、以下のようなツイートもしています。


曲作りのスピードを上げるには、ビシバシ判断してどんどん決めて先に進めてくしかないです。それには、ある程度のいさぎよさが必要。とことん考えて、いさぎよく決断する。または締め切りのある、決断せざるを得ない状況に身を置く。そうすると早く曲作りができるようになっていきます。

ここで述べているように、「いさぎよさ」が特に重要です。

曲が出来上がらない仕組み

そもそもなぜ曲がいつまでも出来上がらないのかといえば、その理由は

  • アイディアが出ない
  • 出たアイディアを採用できない

という二点に集約されます。

つまり「考えられない」か、または「考えられたとしてもそれを受け入れられない」のどちらかによって作品が定まらないため、完成できないのです。

「アイディアが出ない」を改善する

一つ目の理由として述べている「アイディアが出ない」は、さらに以下のように細分化されます。

  • メロディやコードが思い浮かばない
  • 思いついたメロディやコード等をBメロ・サビなどに展開させられない
  • イントロや間奏、アウトロなどが作れない、どう作ればいいかわからない
  • そもそも「曲を完成させる」というイメージがわかない、どう進めればいいかわからない

これらは、「できない・わからない」または「できるけれど良い案が出ない」のどちらかを指しますが、結局のところ「アイディアが出ない」という状態に違いはありません。

インプットを増やし、それを再現性のあるものにする

上記「アイディアが出ない」という状態を紐解くと、それには根本的にインプットの少なさが影響しています。

この点については以下の記事でも詳しく解説しています。
作曲のネタをどのように見つけるか|ネタ切れを防ぐため新しい音楽・理論等を活用する

このアイディアを「作曲のネタ」などと呼んだりしますが、上記ページでの述べているように、作曲のネタは三つの行動を意識することで常にストックしておくことができます。

それは、具体的には

  1. 新しい音楽を聴く
  2. 音楽を学ぶ
  3. 曲を分析する

という三点です。

インプット(1)新しい音楽を聴く

作曲とはそもそもインプットをアウトプットに変える作業です。

そのため、得るものが少なければその分生み出すものも少なくなっていくわけで、このあたりは「インプット=アウトプット」という図式のように、それぞれの量が比例すると捉えて構いません。

作曲のスピードが遅いと悩んでいる時、まずは

「新しい音楽を聴いているか?」=「きちんとインプットできているか?」
という点を自分に問いかけてみて下さい。

これを日頃からきちんと行っておくことで、「アイディアが全く浮かばない」という点は少なからず回避できます。

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つまるところ「アイディアが出ない」という理由から作曲のスピードが上がらなければ、とにかく音楽を沢山聴けばいいのです。

これにはインターネットの利用が便利で、特に最近主流になりつつある「Apple  Music」「Spotify」「Amazon Music」等の定額制音楽サービスが便利です。

とはいえ、ただ新しい音楽を聴いていればそれでいいかといわれればまだ不十分で、それをしっかりと「メロディ」「コード進行」「曲構成」など、作曲する内容に反映させていくためには、より突っ込んだ取り組みが必要になります。

インプット(2)音楽を学ぶ

インプットした音楽を実用的なものにするためには、それを再現性のあるものとして捉える必要があります。

つまり、メロディやコード・サウンドなどの仕組みや成り立ちを把握して、自分でもそれを作れたりアレンジできるようにする必要がある、ということです。

それに役立つのが「音楽理論」「作曲の方法論」などと呼ばれる知識で、ここで述べている「音楽を学ぶ」とは、そのような知識を別途学習しておくことを指します。

音楽理論を学ぶためのガイド

そのうえで、特に初心者の人が「音楽理論」と聞くと「何をどこまで学べば良いのか?」という疑問を抱えてしまうはずです。

以下のページでは、そんな方のために「音楽理論学習の見取り図」と題して、それらについて解説しています。

音楽理論を知りたい人のための「学習の見取り図」※独学に活用できる「音楽理論の何をどの順番で学べばいいか」のまとめ

上記ページでも述べている通り、ポップス・ロック等の作曲において学ぶべきは「コード」と「スケール」に関する知識です。

これらの基礎知識を持った状態で音楽に触れることで、今度は聴いた音楽を理論的な視点から捉えることができるようになります

インプット(3)曲を分析する

インプットを作曲の実用的なアイディアにつなげていくためには、上記で挙げた三番目にあたる「曲を分析する」という行為が最も大切です。

これは前述した

  1. 新しい音楽を聴く
  2. 音楽を学ぶ

という二点を掛け合わせて、

  • 聴いた音楽を実用的なもの(再現性のあるもの)にする
  • 学んだ知識を実用的なものにする

という点につながります。

単に新しい音楽を聴くだけでも、また理論的な知識を入れるだけでもだめで、そこに「分析」という行為を加えることでそれが初めて使えるものになります

ご紹介したページでも述べているように、例えば新しい音楽を聴いて「良い」と感じる部分があったら

  • どのようなコードが使われているか
  • どのようなメロディが使われているか
  • どのような曲展開になっているか
  • どのような楽器によってどう編曲されているか

などを考えます。

そして、楽器でそれを弾いたり、DTMでその音源を再現したりしつつ、既に学んでおいた理論的な知識をもとにそれらを自分なりに解釈してみて下さい。

それによって、自分が実際に「良い」と感じた理由が構造的に理解できて、それを自分でも再現したり、アレンジすることで作曲に取り入れることができるようになっていきます

純粋に考えるだけでも、それがアイディアになる

また上記で述べているような「理論的解釈」以外にも、単に「なぜ良いか?」を考えることが、音楽の理解を深めることにつながります。

これは「感受性を高めること」に近いのですが、そのような観点から「良い曲の理由を考える」という目線で曲分析に取り組むこともできます。

いずれにせよ曲分析は作曲時のアイディアに大きく影響するため、作曲のスピードが上がらずに悩んでいる人は、「分析の視点」から音楽を聴くことを日常化させてください。

※以下のページでは、オリジナルの「曲分析マニュアル」についてご紹介しています。
曲分析マニュアルのご紹介

一旦まとめ:「アイディアが出ない」を回避するためには?

話を一度戻すと、「アイディアが出ない」という点で作曲のスピードが上がらない人は、この

  1. 新しい音楽を聴く
  2. 音楽を学ぶ
  3. 曲を分析する

という三つに取り組むことでそれを徐々に改善していくことができるはずです。

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ただなんとなく「あーあ、なんかいいメロディ(コード)ないかなあ」などと考えているだけでは、いつまで経っても曲は出来上がらないのです。

「出たアイディアを採用できない」を改善する

作曲のスピードが遅くなってしまっている要因としてもう一つ挙げていた

  • 出たアイディアを採用できない

という部分に頭を悩ませている人も多いはずです。

これは、最終的には冒頭で述べた「いさぎよさ」がポイントとなるのですが、この点においてもいくつかのコツがあります。

三つの感情

そもそも、アイディアをなかなか採用出来ずにいるとき、そこには大きく分けて

  1. 「もっといいものがあるはず」=前向きにいいものを見つけようとする感情
  2. 「これじゃだめだ」=自分を否定する感情
  3. 「これでいいのかな」=決められない感情

という三つの感情があります。

「1」は、より良いものを作るために必要な感情で、そこには前向きな姿勢があるのに対して、残りの二つは思考が先に進んでいかず、非生産的です。

初心者にありがちな「厳しすぎる」という症状

上記二番目に挙げた「これじゃだめだ」と自分を否定してしまう症状については以下のページでも詳しく解説しています。

作曲が進まないときの対処法|初心者はいきなり「しっかりした曲」を作ろうとしないほうがいい、ということ

特に初心者の人の多いのが「自分に厳しくしすぎている」ということで、これをあまりにやりすぎると曲はいつまで経っても完成しません。

作曲スピードが遅いと感じている場合にはこの点を確認し、もし思い当たるところがあればジャッジを少し緩めにしてあげると、作業が楽に進められるようになるはずです

目的がないことが進みの悪さにつながる

また、三つ目の「これでいいのかな」という感情は、明確に決断を迫られていない場合に抱えてしまいがちなもので、そこには「目的が無い」という状態が影響していることが多いです。

これを改善するには、そのまま直接的に「作曲する目的を作る」というやり方が最も効果を発揮します。

この点については、ツイートでも以下のように述べています。


ひとりきりで寂しく曲を作るより、誰かのために作る方が圧倒的にやる気になります。それは、バンドのための作曲でも良いし、発注受けて作る仕事的なものでもいいし、SNSで待ってくれているファンのみなさんのためでもいいし、その「誰か」を設定できるとそれがモチベーションになります。
やはり、ひとりで寂しく曲を作っていると、それがダラダラとした作業につながってしまい、結果的に作曲のスピードは落ちてしまいます。

ここでツイートしているように、

  • 自分で締め切りを設ける、または締め切りのある仕事として作曲を行う
  • 誰かのために作曲をする

などを取り入れると、それが目的となり、必然的に「これでいいのかな」と決められない状態は回避できます。

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より正確にいえば「決められない」を「決めなくてはいけない」にする、ということです。

純粋な「もっといいものがあるはず」という気持ちによってアイディアを採用できない場合

最後に残った、「もっといいものがあるはず」という感情を持つことは、既に述べたように作品を良いものにするために欠かせません。

ここまでに解説した

  • アイディアは思い浮かぶ
  • 自分に厳しくしすぎていない
  • 作曲する目的を持っている

という三点を満たし、それでもまた「もっといいものがあるはず」という思いから作曲のスピードが上がらずにいる人は、とにかく沢山考えて答えを見つける以外にありません。

番外編:外的な要因によるスピードの遅さ

ここまでに述べた内容以外に、外的な要因によって作曲のスピードが上がらないことが考えられます。

例えば、

  • 機材のスペックが低すぎて円滑に作業を進められない
  • 環境的な要因によって集中できない
  • 体調がすぐれない

などがそれにあたりますが、そのような場合には別途それらを改善させるような取り組みが必要になるでしょう。

まとめ

ここまで作曲スピードを改善する(早くする)ための方法について解説してきました。

要約すると

  • アイディアが出ない→「音楽を聴く」「音楽を学ぶ」「曲を分析する」という取り組みを通して、増やしたインプットを再現性のあるものに変えておく
  • 出たアイディアを採用できない→自分に厳しくしすぎない、作曲する目的作るなどの工夫をする

となります。

これらを念頭に置きながら作曲に取り組むことで、曲がいつまで経っても出来上がらない、という、作曲のスピードに関する悩みは減っていくはずです。

早く、かつ手を抜かず良い曲を作ることを心掛けましょう。

補足

作曲上達の方法について、以下のページにて詳しく解説しています。

【作曲を独学で進めるときの勉強方法】これをやれば作曲は上手くなる!「上達に欠かせない5つの柱」とは?