幅広い音楽的知識を習得する
世界や日本の音楽について知る
音楽の、理論的側面からのまとめ本といえば「楽典」が思い起こされますが、それと同じように「通論」という本があり、こちらはもっと幅広く、いろいろなことに触れられています。
本書では、楽典のような理論的な解説ももちろんあり、さらには世界の音楽や日本の音楽に関しての記述があるところも特徴です。
一般的に「音楽」というと、どうしても西洋音楽をイメージしてしまいがちですが、世界にはいろいろな音楽があって、それぞれが昔から形を変えて進化していることを知ると、それらへの興味も沸いてくるものです。
特に、日本の「雅楽」や「能楽」「筝曲」、それらに使われる音階の話など、作曲の際のインスピレーションにつながりそうな個所もあり、読み応えがありました。
「音楽辞典」のような内容
これ以外にも、音楽分析に関する章や、音楽と学問、音楽と社会、などなど、音楽にまつわる様々な事柄が扱われていて、音楽そのものが好きな方には、どれも興味深いものに感じられるはずです。
また、本書では現代の音楽についても時折記述があるため、広く浅く、音楽の知識を習得しておきたい若い世代のかたにもおすすめです。
こちらの書籍でベースとなる知識を得て、その後に専門書に進んでいく、という活用もできそうです。