考察
- キー:Bm
- 構成:[A]-[サビ1]-[サビ2]
イントロのフレーズ
イントロに、コーラス的なフレーズが使用されている。
楽器のみによるイントロではなく、歌声としてのメロディが乗っているため、ブロックの一つとして成立していて印象に残る。
Aメロの伴奏
スネアドラムのリムの音とベースを主体としたアレンジで、静かで神聖な雰囲気があるため、曲のテーマに合っていると感じる。
Aメロとサビのメロディの対比
Aメロでは同じ音をつなげるメロディが多く(「無口なひと…」の部分など)、音域が狭くて動きが少ない。
それに対し、サビではメロディの音の跳躍が大きくなり、音域が広がる。
メロディの持つ性質が変わるため、ブロックが展開したことを明確に感じられる。
サビ1のメロディのリズム
「(いつか)ふーたーりで…」というメロディが、四分音符を主体とており、前進していくようなリズムによって、曲展開に引き込まれる。
Aメロからサビ1につながるコード進行
Aメロの終わりに、ドミナントセブンス「F#7(V7)」を配置し、「Bm(Im)」への展開を予感させつつも、その後に「G」を配置することで、それを裏切るような効果を生んでいる。
コード進行としてインパクトがある。
サビ2の音域
ブロック冒頭からメロディが高音域で歌われることで、力強さが生まれる。展開に勢いが生まれる。
曲のテーマ
「冬」「雪」というテーマが確立されていて、曲の個性になっている。
全体的な感想
ブロックは主に三つの部分に分かれていますが、後半二つのブロックはほぼ同じコード進行になっているため、「A – サビ1 – サビ2」という構成として分析しています。
これにより、サビが二回あるような効果を生んでいます。
コード進行の中で、目立って異質なコードは使用されておらず、そのうえでボーカルにしっかりとしたメロディがあるため、フォークソングにも通じるような曲調を持っていると感じます。
弾き語りなど、シンプルなアレンジでの演奏にも通用する、曲そのものの魅力があります。
切なげなメロディや透明感のあるサウンドからは、神聖な冬の雰囲気が感じられ、各種アレンジも効果的に機能しています。