空白はリスナーに「安心」を与える

作曲者は、基本的に小さなモチーフを発展させるようにメロディをつなげていき、主に前後のつながりや変形の形に注目して作業を進めていくため、曲中に本来あるべき空白部分を考えずにメロディを敷き詰めてしまいがちです。

空白の無いメロディ構成は、常に音が鳴っているため、リスナーにせわしない印象を与えます。また、メロディが敷き詰められた展開からは緩急が感じられず、曲が一本調子なものに感じられてしまいます。

曲全体を通して、メロディのどこかには音が途切れたり、音が長く伸びてアクセントがなくなる空白の部分を設けることが大切です。

メロディがある程度続いた後には少しだけメロディのない部分を作ったり、サイズの大きいフレーズを使う場合には意図的に間を長く空けたりして、休まる箇所を盛り込んでいくことで曲全体がバランスの取れたものへと仕上がっていきます。

これは絵画や演劇などの芸術とも通じる概念で、作品の中にちょっとしたスペースを作り、主題をさらに魅力的なものとして提示する、という手法は制作していく上での基本とも言えます。

曲全体を作り切ったあと、そこに空白があるかを必ず見直すように心がけてください。


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