「アコギ弾き語り」の題材としてやっぱりMr.Childrenの楽曲は外せないですが、では「実際のところ何を弾けばいいのか?」というとちょっと迷ってしまう人も多いはずです。
そんなみなさんのために、高校時代にミスチルに出会ってから今日まで彼らの楽曲を聴きまくり、そしてギターで弾きまくってきた私が弾き語りにおすすめなミスチルの楽曲を厳選してみました。
選曲の観点は
- 弾きやすい(コードの種類、リズム、テンポなど)
- 弾いていて楽しい(メロディやコードの流れが気持ちいい、純粋に良い曲)
- いろいろ学べる(簡単なだけじゃなく、演奏を通して上達できる)
などです。
なるべくオールタイムの選曲になるように選び、曲のテンポごとに分類してみました。
是非参考にしてみて下さい。
目次
「ゆったり」なテンポの曲
「終わりなき旅」
ミスチルの曲で「弾き語り」といえばやっぱりこの曲かな、と真っ先に思いついたのがこちらです。
原曲もイントロからギターの刻みが入っていますが、テンポもゆったりでメロディラインも心地良い、そして転調が繰り返されることでいろいろなコードが登場するため弾き応えもあります。
この曲のリリース直前、彼らにとっては短い活動休止期間を挟んでいますが、そんな時代背景も考慮すると曲への思い入れがより深まります。
「NOT FOUND」
こちらは若干変化球な選曲かなと思いますが、実際のところ弾き語りをしていて楽しいのはこういう楽曲です。
最大の特徴は楽曲の持つリズムで、このような「ツタタ・ツタタ…」という拍子を「6/8拍子=通称『ハチロク』」と呼びます。
イントロからサビに向かって徐々に盛り上がって行く構成は表現もしやすく、メロディラインやコードのつながりも心地良いためリラックスして演奏できるはずです。
「GIFT」
ゆったりなテンポを持ったミスチルの楽曲としてもうひとつ外せないのがこちらの曲で、本作はNHKが放送した北京オリンピック中継のテーマソングにもなりました。
「一番きれいな色ってなんだろう」という歌詞は、メダルの色を想像させるようなものですが、その哲学的な表現や美しいメロディラインも含め、演奏しながら曲の世界に入り込める魅力を持っています。
コードは若干込み入ってる部分もありますが、上達へのステップアップとして十分に取り組む価値のあるものです。
「Starting Over」
こちらは比較的新しい楽曲に分類されるものですが、同じく弾き語りしたくなる魅力を持った曲としてこちらに加えました。
タイトルにあるとおり、それまでの体制を一新してバンドとして新たな一歩を踏み出そう、という決意のようなものが感じられる歌詞になっています。
テンポは穏やかですが桜井さんのボーカルスタイルは力強く、その辺りも表現していきたいところです。
「himawari」
「ゆったりな曲」の最後に選んだのは少しドラマチックな雰囲気を持った2017年のシングル曲です。
2010年代以降のミスチルはこのような感動路線の楽曲をメインとしており、スローテンポにバンドサウンドを絡ませ、心にしみこませるような歌詞で泣かせるような作品を多くリリースしています。
こちらもコードがやや込み入っていますが、その分弾き語りで演奏しても十分に楽しめます。
ミディアムテンポの曲
「CROSS ROAD」
ミスチルをリアルタイムで見てきた世代として個人的におすすめしたいのがこちらの楽曲で、本作はミスチルの出世作ともいわれています。
曲のテンポは速すぎず、それでいてゆったりでもないという丁度いいところにあって、コード進行もギター一本で演奏するのに最適なものとなっています。
ハイライトとなっているのが2コーラス目のサビ以降に設けられたDメロで、サビの変形のようなメロディとそこから間奏につながる流れは演奏していて本当に心地良いです。
「名もなき詩」
ミスチルリアルタイム世代としてさらにお勧めなのが本作で、桜井さんがこの楽曲をソロで弾き語るライブ映像もファンの間では有名です。
コード進行は比較的シンプルなもので、特にAメロは意図的にコードの種類が減らされているように感じます。
ストロークの練習にもなりそうですがそれだけではなく、後半の早口の部分も含めて弾き語りをしていて気持ち良いポイントがいくつも盛り込まれています。
「花 -Memento-Mori-」
ミディアムテンポの弾き語り曲といえばやはりこの曲で、原曲のイントロのもアコギのストロークサウンドによってアレンジされています。
特にこの時期の彼らは「弾き語りから作った曲をそのままバンドサウンドにしました」というような曲を多くリリースしており、本作はその象徴的なものだといえます。
コード進行はスタンダードで、弾き語りの練習曲としても最適です。
「Sign」
こちらはミスチル第二章ともいえる時期にリリースしたミディアムテンポの作品で、2000年代の弾き語り向け楽曲としてよく話題に挙がります。
適度に穏やかなリズムを持った曲調は演奏しやすく、メロディラインも同じく大きな起伏がないため落ち着いて歌えます。
それでいて、スパイス的に少し特徴的なコードも混ざっており、ギターでの弾きごたえもあるという理想的な楽曲です。
「ひびき」
シングル曲「しるし」のカップリング曲で、オリジナルアルバムには未収録の楽曲です。
カップリング集のアルバム「B-SIDE」で初収録となりましたが、その中でも特に良い曲としてファンに親しまれており、弾き語りでも魅力を十分に味わえます。
Aメロが若干変拍子のような構成になっていますが、そのちょっとしたいびつさも曲を個性的なものに感じさせる要素のひとつです。
アップテンポの曲
「シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~」
こちらもミスチルリアルタイム世代としておすすめできる楽曲で、よりアップテンポでノれるリズムを持っています。
上記に挙げた「CROSS ROAD」で世間に認知された彼らは、そこから「innocent world」→「Tomorrow never knows」の流れで次々とヒットを連発していますが、こちらの作品もその頃にリリースされたものです。
メロディライン、コード進行からは余裕のようなものも感じられて、ギター一本で弾き語ってもその世界に浸ることができます。
「youthful days」
同じくこちらもアップテンポなリズムを持ったシングル曲で、その疾走感もひとつのトレードマークとなっています。
構成やメロディなどは思いのほかシンプルですが、リズムがだれてしまわないよう、いかにドライブさせるかがギター弾きにとっての腕の見せ所でもあります。
弾き語りを楽しみながら挑戦できるという、音楽ファンの冒険心をくすぐるような楽曲です。
「Marshmallow day」
最後にご紹介するのは、隠れた名曲としてファンにはお馴染みの本作で、こちらもさわやかな歌詞とすがすがしいサウンドを持っています。
テンポが速いため演奏が適当になってしまいがちですが、きちんと表現することでギター1本による弾き語りスタイルが程良く似合います。
ミスチルのこの手の曲はそもそもメロディラインとコードの響きに心地良さがあるため、身構えずにさらっと演奏して楽しめてしまいます。
まとめ
改めてまとめてみると、やっぱりミスチルの楽曲には弾き語りしてみたい曲が山ほどあるなという印象を持ちます。
そして、良い曲は「コードとメロディ」という曲の骨組みのみでも十分その魅力が伝わるということがわかります。
これから作曲をやってみたいという人や、既に現在作曲をしている人はそこから学べることも沢山あるため、是非分析的な視点も取り入れながら弾き語りに取り組んでみて下さい。