作曲能力を高めるための行動を考える(曲分析、音楽理論の学習、作曲方法論の学習など)

「最近作曲を始めてみた」「作曲を続けている」という人の中には、曲作りがいまいち上手くいかないことから

  • 自分には作曲能力がないのかも?
  • 作曲をする能力ってどう高めていけばいいの?

と考えている方も多いはずです。

私は日頃から作曲の先生としていろいろな人の作曲活動に接していますが、確かに能力は人それぞれで、ぐんぐんとレベルアップしていく人がいる一方で、どうにも曲が完成していかず、伸び悩んでしまう人がいるのも事実です。

こちらのページでは、そんな「作曲の能力」を高めるためのポイントや、そのための具体的な行動について解説していきます。

作曲能力を高めるための大前提

何よりも大切なのは「曲を作る」ということ

まず、大前提として「どんな行動が作曲する能力を最も高めるのか?」と問われれば、その答えは

「曲を作ること」

となります。

曲作りは曲作りによって上達するもので、これはその他のあらゆることと同じです。

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さまざまな物事は、経験を通じて上達します。

こう書くとあまりにも当然だと感じてしまいますが、つまり作曲能力を高めるためのいろいろな行動はいくつか検討出来るものの、結局のところ曲を作り続けない限り上達は見込めない、ということです。

これは、言い方を変えると

作曲の経験を沢山積むほどその分作曲の能力は高まっていく

ということを意味します。

もしあなたが現在自分の作曲に満足できてないなら、そこには「作曲をあまり経験していない」という原因があるのかもしれません。

作曲能力の向上を目的として行動を起こすにあたり、まずこの点を心に留めておく必要があります。

作曲をいかに充実したものにするか

上記を前提としたうえで、作曲の能力を効率良く高めるためには「作曲をいかに充実したものにするか?」がポイントとなります。

もちろん、あまり深く考えずにとにかく曲を作りまくる、というのも経験を積むためには必要な行為です。

反面で、

  • 「もっと良い曲を作りたい」
  • 「自分の曲の〇〇がいまいちだからこれを改善したい」

というような視点を持たない限り曲の品質は改善されず、いつまで経っても「初心者レベル」といえるようなあたりさわりのない曲を作り続けることになってしまいます

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これは、頭で何も考えず指示されたことだけをただやっているだけでは仕事ができるようにならないのと似ています。

それを踏まえると、作曲能力の向上には

  • 作曲を継続して経験する
  • 「より良い曲を作ろう」という意識を持つ

という二点が欠かせないことがわかります。

作曲能力を高めるための具体的な行動アイディア

以下は、上記をもとにした作曲能力を高めるための具体的な行動の一覧です。

  1. 音楽理論を学ぶ
  2. 作曲方法論を学ぶ
  3. 学んだことをもとに曲分析を行う
  4. 学んだことを活かして曲作りを行う
  5. 完成した曲を振り返る

それぞれについて、詳しく解説していきます。

1. 音楽理論の学習

まず、印象的なメロディやコードの流れをスラスラと作れるようになるために「音楽理論」を学びます

これは「論理だててメロディやコード進行を作れるようになる」ということを意味しますが、それによって作曲のスピードが早まり、常に一定の力で水準以上の結果が出せるようになっていきます。

以下のページでは「音楽理論の何をどこまで学べばいいか」という点について解説しています。
音楽理論を知りたい人のための「学習の見取り図」※独学に活用できる「音楽理論の何をどの順番で学べばいいか」のまとめ

これらの学習を通して理論的な知識を身につけ、場当たり的に行っていたメロディ作り・コード進行作りを、きちんとした裏付けを持ったものにしていきます。

2. 作曲方法論の学習

次に行うべきは、「作曲方法論」の学習です。

前述の音楽理論が主にコードやメロディなどの「音使いに関する知識」だったのに対し、こちらはより作曲に直結するような内容(以下例)を体系化したものです。

  • 曲を作るための手順
  • メロディやコード進行をブロックにまとめる方法
  • サビを目立たせる手法
  • 音域への配慮

ここに挙げた内容はその一部ですが、メロディやコードにとどまらず、作曲を行う上ではこのようにさまざまな点を考えていく必要があります。

体系付いたこれらの知識を音楽理論と同じくきちんと学ぶことで、作曲の作業が論理的なものとなり、それが同じように曲の品質を高め、一定の成果を出せることにつながっていきます

3. それらを踏まえた曲分析

上記で解説した「音楽理論」「作曲方法論」の知識は一度にすべてを理解すべきものではなく、本来入門レベルから少しずつ段階を経て把握していくものです。

その中で、特に強調しておきたいのが

曲分析を通してそれらの実例を確認するとより理解を深めることができる

ということです。

ここで次なる行動内容として挙げている「曲分析」とは、このように、学んだ知識が実際の曲でどのように扱われ、それがどんな印象を与えるかを作曲的な視点から紐解く作業です。

  • 音楽理論の学習→曲分析
  • 作曲方法論の学習→曲分析

という行動の流れを基本として、身につけた知識を必ず実例に置き換えるクセをつけていきます

4. それらを踏まえた作曲

次に行うのが、ページ冒頭でも述べた「作曲」の行為そのものです。

ここでは特に、学んだ「音楽理論」「作曲方法論」、そしてそれらの実例を確認した「曲分析」の知識を踏まえ、きちんと頭を使いながら作曲を行っていきます

また、作曲を実施するうえでは「一曲を作りきる」ということも大切で、それは主に以下のような効果をもたらします。

  • 曲を作りきる(=完成させられる)力を身につけることができる
  • フルコーラスを組み立てる行為とそのコツを体感できる

既に解説した通り、この取り組みが最も作曲能力を向上させる部分となります

5. 上記のサイクルを回していく

ここまでに挙げた

音楽理論→作曲方法論→曲分析→曲作り

という流れを一通り行ったら、完成した曲を振り返り

  • どんなところが良かったか
  • どんなところが改善できそうか

を簡単に整理します。

そのうえで、改めて「音楽理論」「作曲方法論」の学習に立ち返り、改めてこのサイクルを回していきます

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もちろんそれぞれをこの順番通りに実施する必要はなく、通常これらは同時進行的に行われていくものです。つまり「曲作り」もその他の行為も、それらは常に並行して行われ、日々良い曲を作るための行動を重ねていくべきだということです。

この流れを繰り返していくことで、行動の軸ともいえる「作曲」が質の高いものになり、結果として作曲の能力は高まっていきます

番外編:作曲が得意ではない人もいる

ここまでに解説した手順に沿えば、通常作曲の感覚は磨かれて必然的に能力は向上していきます。

その反面で、

  • メロディが全く思い浮かばない
  • 曲を作るという行為そのものができない
  • 作曲を楽しいと思えない

という人がいるのも事実です。

「音楽が好き」と「作りたい」は別物

そもそも、「音楽が好き」という気持ちと「それを作りたい」という気持ちはまた違ったものです

この点については、ツイートでも先日以下のように述べています。


作曲が出来ないと悩んでいる場合、そもそも曲を生み出すことがそこまで好きじゃない、ということも考えられます。本当に曲を作りたい人は何が何でも曲完成まで持ってくので。音楽が好き・歌いたい・演奏したいと「曲を作りたい」はまた別物で、無理に作曲しなくても自分が輝ける場所で輝けばいいかと。

自分に作曲の能力がない、または作曲の能力が低いと考える時、ここで述べているようにそもそも「作曲をすることが好きか?」という点を一度振り返ってみることもおすすめしています。

それを通して、例えば「歌は好きだけど、それを作ることはそんなに楽しいと思えないかも」と気づけたら、その時は無理して作曲しなくてもいいと個人的には考えています。

逆に、それでもやはり「作曲が好き」だと心の底から思えるなら、作曲の能力を高めていく素質が十分にあることになります。

あとは上記で解説した取り組みを通して、存分に作曲のレベルを向上させていって下さい。

まとめ

ここまで、作曲能力を高めるための行動について考えてきましたが、それらは結局のところ

  • 作曲を継続させる
  • 常に良い曲を作りたいと考え、それに必要な知識を身につける

という二点に集約されます。

それには、作曲に対する根本的な姿勢や日常の行動が問われますが、音楽や作曲が好きだという気持ちさえあれば、それらもきっと楽しめるはずです

曲が完成したら誰かに評価してもらうことで、それが行動を重ねていくモチベーションになります。