作曲センスを磨く方法(良い曲を作れるようになるための日常的トレーニング)

やっぱり作曲をする以上は良い曲を書きたいものですし、みんなから「良い曲だね」と言ってもらいたいもの。

また、特に苦労なく良い曲を生み出していく姿にもあこがれるものです。

それがいわゆる「作曲のセンス」がある状態ですが、こちらのページではそんな「作曲センス」を磨くためのアイディアについてあれこれと考えていきます。

現在、自分自身の作曲センスにがっかりしている人でも、この内容を参考に行動していけば徐々に思い通りの曲が作れるようになっていくはずです。

そもそも「作曲のセンス」とは?

こちらでテーマとして扱う「作曲のセンス」がある状態とは、

  • メロディやコード進行などがスラスラと思い浮かぶ
  • 曲を完成させることにそこまで苦労しない
  • 自分が作った曲を自分で「良い曲だ」と感じられる
  • 自分が作った曲に対して「良い曲だね」とまわりから言われる回数が増える

というような状態のことを指します。

これらを満たすためには、メロディやコードについての理解を深めたり、そもそも「良い曲とは何か?」を把握しておく必要があります。

これらの力を総合的に伸ばすためには、私が常々提唱している「作曲の上達に欠かせない5つの柱」という概念が活用できます。
【作曲を独学で進めるときの勉強方法】これをやれば作曲は上手くなる!「上達に欠かせない5つの柱」とは?

この点に関する詳しい解説は上記ページを参照いただきたいですが、ここではその5つの柱を改めて以下に示します。

  1. 曲作りの実践
  2. 曲分析の実践
  3. 音楽理論の学習
  4. 作曲方法論の学習
  5. 曲を沢山聴く

これらは曲を作る感覚を養い、曲作りに必要な知識を蓄える行為であるため、これに取り組むことで必然的に作曲レベルは向上していきます

このページでテーマとしている「作曲センス」もつまるところこの作曲レベルに比例するもので、言い方を変えればこれら5つの柱に取り組めば作曲センスも同じく向上していくといえます。

そのうえで、ここではより直接的に、上記で述べた「作曲のセンスがある状態」に近づけるための具体策を解説していきます。

メロディやコード進行をスラスラと思い浮かべるために必要なもの

まず、上記で挙げた「メロディやコード進行などがスラスラと思い浮かぶ」という状態を満たすためには、以下の二点を満たしておく必要があります。

  • メロディやコード進行を考える感覚が養われている
  • メロディやコード進行をどのように作るかを知っている

メロディやコード進行を考える感覚を養うには?

メロディやコード進行を次々と生み出せる感覚を養うにはどうすればいいかといわれれば、それには

メロディやコード進行を考えればいい
と答えることができます。

…まるで禅問答のようですが、これが真実です。

つまり、これは「ある一つの行動を上達させたかったらそれに何度も取り組むしかない」ということです。

この点については、前述した「5つの柱」の解説ページでも述べているように、「英会話」や「料理」「運転」などにも置き換えることができます。

メロディやコードをスラスラと思い浮かべられるようになりたかったら、それらを何度も思い浮かべて、実際に作ってみることが最も効果的です

繰り返しているうちに、メロディやコードを作るためのコツや自分なりにやりやすい方法が発見できるようになって、慣れない頃に比べてとてもスムーズにそれらを作れるようになっていくはずです。

少しずつステップアップする

この点については以下のページでも述べているように、少しずつステップアップするという意識が大切です。

「作曲ができない」と悩む多くの人がなぜ作曲できるようにならないのか?を考える

まずは簡単なところから始めて、そこから徐々に高度なものを目指していくように取り組むと、行動を無理なく重ねていくことができます。

鼻歌の効果

また、特にメロディを作るためには、「メロディ脳」ともいうことができる「メロディをスラスラと思い浮かべることができる感覚」を、実際のメロディ作りを通して養うことが大切です。

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この「メロディ脳」は、作曲家の林哲司さんが述べている言葉です。

そのために効果があるのが「鼻歌」で、日頃から常にいろいろなメロディを口ずさむようにすると、メロディを頭の中で考え、それを口から発することが円滑に行えるようになっていきます。

例えば「明日の天気は…」とか、「今日も一日お疲れ」など、日常生活の何気ない気持ちを鼻歌としてメロディを付けて歌ってみるだけでも十分なトレーニングになります

これは、前述した「やるほどに上達していく」という概念に直結する行為です。

鼻歌でメロディを沢山歌うほど、メロディ作りは上達していきます。

メロディを作る練習

また、以下のページではより具体的な「メロディ作りの練習」についても解説しています。

作曲の準備|メロディを作る練習(その1) このページでも述べているように、

  1. 既存の曲のメロディを思い浮かべそれを瞬時に口に出す
  2. 曲を変えて引き続き歌を口ずさむ
  3. ある時にオリジナルなメロディを加えてみる

という三点に取り組むことで

  1. メロディを脳内で考える行為
  2. 脳内にあるメロディを音感に沿って把握する
  3. メロディを口から発音する

というメロディ発声のメカニズムを体験することができます。

それによってメロディを作って歌う感覚が養われていくのです。

コードを作れるようになるための「ルール」を知ること

コードを自由につなげていけるようになるためには、そもそもコード進行のルールをある程度把握しておく必要があります。

※関連ページ
【コード進行とは?(コード進行の作り方)】どのような手順に沿ってコード進行は作られるのか?を考える

これは、いわゆる「音楽理論(コード理論)」ともいわれる概念で、このようなコード進行を組み立てるための基礎知識を理解しておくことで、それを意図的に行うことができるようになります。

以下のページでは音楽理論の学習についても解説していますので、あわせて参考にしてみて下さい。

音楽理論を知りたい人のための「学習の見取り図」※独学に活用できる「音楽理論の何をどの順番で学べばいいか」のまとめ

コード進行を作ることで上達する

もちろん、メロディと同じくコード進行も、作ることを通してそれをスムーズに生み出すための感覚を養うことができます。

メロディに「鼻歌」があるようにコード進行にも「鼻コード進行」のようなものがあれば手軽なのですが、残念ながらそのようなものありません。

なので、前述したコード進行のための基礎や音楽理論を元に、まずは簡単なものから作るようにして、それを何度も繰り返すことで徐々に上達させていくことを目指して下さい

「良い曲」を探る行為=曲分析

冒頭で述べた「作曲センスがある状態」のうち、

  • 自分が作った曲を自分で「良い曲だ」と感じられる
  • 自分が作った曲に対して「良い曲だね」とまわりから言われる回数が増える

という二点を満たすためには、そもそも「良い曲とは何か?」を把握しておく必要があります。

これに最も効果があるのが、「5つの柱」にも加えられている「曲分析」への取り組みです。

※関連ページ
「曲分析」を習慣にすると作曲が上達する、というお話(曲分析の概要や効果などについて)

「なぜ良いか?」を考える

上記ページでも述べている通り、「曲分析」とは曲の成り立ちを紐解く行為で、中でも私が強調しているのが

「『なぜ良いか?』を考える」
という点です。

例えばある曲を何度も聴きたくなってしまったり、思わず口ずさんでしまった場合、それを

  • なぜこんなに何度も聴きたくなるんだろう?
  • なぜこんなに歌いたくなるんだろう?

と考えます。

そこには、例えば

  • メロディの音階が心地良い流れを作っている
  • メロディの持つリズムが心地良い
  • コード進行に特徴的な響きがある
  • ボーカルの声質が良い

など、さまざまな理由が想定できますが、これらが前述した「良い曲」の定義につながります。

このような行為を通して「良い曲ってなんだろう?」と真剣に考えることでその理由が少しずつ分かり、自分でもそれを作れるようになっていくのです。

ここから「良い曲を作れる力=作曲のセンス」を身につけていくことができます。

メロディ作り・コード進行作りにも効果がある曲分析

「曲分析」への取り組みは、もちろんメロディ作りやコード進行作りにも効果を発揮します。

既存の曲を聴きながら

  • メロディがどんな形になっているか?
  • どんなコードがどうつながっているか?
  • どんなメロディ・コードが特徴的な響きを生むか?
  • 良いメロディ・コード進行とはどのようなものか?

などを分析することで、それらがメロディ・コード進行を作る際の判断力強化につながります。

言い方を変えれば、メロディ・コードに関してもその成り立ちが理解できるため、自分でもそれを作り上げることができるようになっていく、ということです。

自分なりに「良い曲」の尺度を持つ

そもそも「作曲のセンス」の尺度は人によって違うものです。

この点については、以前に以下のようなツイートをしています。

作る曲がダサい曲になる、というのも結局のところ自分でそう感じているもので、要は自分に厳しくしようと思えばいくらでもダサいと感じられてしまうものでもあります。だからある程度は自分を許容してあげるというのも成長には大切。そのうえでさらにいいものを目指すというのが理想のスタイルです

上記を要約すると、「作曲のセンスがないなあ」と判断するのは自分自身であり、あまりに自分に厳しくしすぎてしまうと成長するものもしなくなってしまう、という危険性があるということです。

このページでテーマとしている「作曲のセンスを磨く」ということを考える時、基本的には自分の作る曲を認めてあげるようにして、楽しみながら上達を目指す、というスタンスを取ることが一番自然で無理がないと考えています。

上記で述べた

  • 曲作り
  • メロディ・コードを作る練習
  • 音楽理論の学習
  • 曲分析

などに取り組み、「作曲ができる自分」に誇りを持ちながらセンスを磨いていければ、それが最も理想的です。

まとめ

ここまで作曲センスを磨く方法について解説してきました。

以下はそのまとめです。

  • 作曲センスは作曲をすることで磨かれる
  • 鼻歌を歌ったり、コード進行を作ったりすることで感覚を養う
  • 音楽理論を学ぶ
  • 曲分析を通して良い曲の理由を探る
  • 自分のセンスをある程度は認め、楽しみながら上達を目指せれば理想的

是非ここまでを参考に、作曲センスを磨く方法を探ってみて下さい。

上記で述べた中でも「曲分析」がかなりの効果を発揮します!