作曲初心者向け | 作曲超入門(2)

こちらでは、メロディの作り方やメロディの持つ性質など、メロディを作るときの具体的な気遣いについて解説していきます。

「メロディを自由に歌う」ということ

「モチーフを作る」というイメージで進める

メロディを作る際に「コードの伴奏の上で自由にメロディを歌う」という手法をあえてとっているのは、人工的に作られた不自然なメロディを避ける、という理由からです。

その反面で、作曲に慣れないうちは、この「メロディを自由に歌う作業」を困難に感じることも多いはずです。

コードの響きからメロディを連想できない場合には、使っているコードの構成音や、既に述べた「ドレミファソラシド」の概念を元に、まずは小さなモチーフを作るようにしてみてください。

具体的には、例えば「C」というコードを選択していた場合、「ドレミファソラシド」を活用して「ドミソー」や「ドソドミー」というような、メロディの最小単位となるかたまり(モチーフ)を作っていきます。

モチーフ発展の例

モチーフが完成したら、次にそれを発展させるように少し長いメロディへ変形させていきます。

モチーフはメロディの最小単位であるため、それをそのまま繰り返したり、または伸ばしたり、縮めたり、切ったり、さらには音域を変えたり、反転させたりしながら繰り返してつなげていくことで次第に大きなメロディへと発展させていくことができます

例えば、ここに先ほど例として挙げた、一つの小さなモチーフがあります。

「ドミソー」
これを、単に繰り返してつなげるなら
「ドミソードミソー」
というメロディが出来上がります。

これを反転させて繰り返せば

「ドミソーソミドー」
というメロディが出来上がりますし、伸ばして繰り返せば
「ドミソードーミーソー」
となります。

モチーフ(例:ドミソー)を繰り返して発展させる例(まとめ)

  • 同じ形での連結「ドミソードミソー」
  • 反転させる「ドミソーソミドー」
  • 伸ばす「ドミソードーミーソー」
  • 前半を切り取る「ドミソーミソー」
  • 後半を切り取る「ドミソードミー」
  • 入れ替える「ドミソーミドソー」

モチーフ発展の複合形でさらに幅を広げる

このモチーフ発展の概念は複合することもできます。

例えば、モチーフを反転させて繰り返す

「ドミソーソミドー」
というかたちをもとに、さらに後半部分に「伸ばす」という発想を複合させると
「ドミソーソーミードー」
とすることができます。

同様に、モチーフを伸ばして繰り返す

「ドミソードーミーソー」
というかたちもとに、さらに後半部分に「真ん中を切り取る」という発想を複合させると
「ドミソードーソー」
とすることもできます。

また、もともとあった「ドミソ」という音そのものにこだわらずに、「ド・ミ・ソ」という音の幅だけ維持しながら別の音から繰り返し

「ドミソー、ファラドー」
とするなど、捉え方によっていろいろな形へ発展させることができるはずです。

もちろん、モチーフを「繰り返さない」という選択をすることもできて、この例で言えば

「ドミソーファミーファソ」
のようなメロディや、
「ドミソーラーシソーー」
のようなメロディがそれに分類できます。

メロディを、何の脈略もなく次々と考えていくことができればそれに越したことはありませんが、メロディが思い浮かばない場合や、つながっていかない場合にはこの「モチーフの発展」の概念が重宝します。

またメロディは、作曲に慣れれば慣れるほど、まるで言葉を話すように自由に生み出してつなげていけるようになっていきます。

まずは何度も創作を重ねて、慣れないうちはモチーフの発展を意識しつつメロディをつなげるようにして、その作業を通してメロディ作りのセンスを磨いてください

メロディをどのように始めるか、どんな長さの音符を使うか

メロディを作る際には、その始め方や、中にある音符の長さに気を配りながらイメージを膨らませていくと、自分の意図する形へと仕上げていくことができます。

メロディの始め方

作曲のコツ | メロディの始め方」でもご紹介しているように、リズムのある伴奏の上でメロディを歌い始める場合、大きく分けてその始め方は三通りしかありません。

拍の頭と同時に始める」「拍の頭より前で始める」「拍の頭より後に始める」のどれかです。

例えば、コードによる伴奏が四拍子のリズムで「● ● ● ●」と鳴っているとします。

この伴奏に合わせてある一つのメロディ(例:ドーミソー)を歌い始める時、

伴奏:「● ● ● ●」
メロ:「ドーミソー」
伴奏: 「● ● ● ●」
メロ:「ドーミソー」
伴奏:「● ● ● ●」
メロ: 「ドーミソー」
というように、メロディを、伴奏が入るタイミングと「同じ位置」から始めるか、「前の位置」から始めるか、「後ろの位置」から始めるか、の三つのパターンが選択できます。

そして、それぞれに程度の違いはあるとしても、基本的にメロディの始め方は「同じ、前、後」の三通りしか存在しません

伴奏と同じ位置から始まるメロディには標準的な心地良さがありますし、前から始まるメロディには勢いが感じられます。

また、後から始まるメロディには、空白が入ることで落ち着いた雰囲気が生まれます。

メロディの形が同じでも、始める位置を意識するだけでこのように感じ方が変わっていきます

自分の作りたいメロディの雰囲気にあわせてそれぞれを使い分けながら、例えば、勢いのあるメロディを作りたい場合は拍の前から歌ってみたり、どっしりしたムードを演出したい場合には意図的に空白を置いて歌い始める、などすると効果的です。

音符の長さ

メロディが持つ音符の長さは、そのメロディが生み出すリズム的な性質や印象に直結することが多く、そこに気を配ることでメロディそのものが持つ雰囲気は大きく変わります。

例えば、「ド・ミ・ソ・ミ」という音をメロディとして歌う場合、長めの音符を規則正しく使っていけば

「ドーミーソーミー」
というメロディができます。

反対に、短い音符を使えば

「ドミソミ」
というメロディができます。

部分的に短い音符を混ぜると

「ドーミソーミ」
となりますし、それぞれの音符を短く切れば
「ドッミッソッミッ」
となるはずです。

もちろん、規則正しくするばかりではなく、これらを複合させて

「ドーーミッソミーー」
「ドッミソーーミ」
というようなメロディも考えられたり、発想次第でいろいろな形へと応用していくことができるはずです。

長い音符をたくさん使えばその分ゆったりとした雰囲気が生まれますし、短い音符を連打するほどに、リスナーにはせわしない印象を与えます

また、部分的に短い音符を盛り込めば歯切れ良く軽快なメロディを演出できたり、音符の長さによってメロディの持つムードはどのようにも変わっていきます

メロディを歌いながら創作する際には、この「始め方」と「音符の長さ」を意識しながら、それを繰り返すことでメロディを自然に生み出す感覚を養ってください。

動画で解説

文章ではよくわからない!」という方のために、下記動画にて、ここまでの中で「メロディの始め方」「メロディの音符と休符」について、動画にて実演を交えて解説をしています。

是非参考にしてみてください。

また、次の記事では、コード進行について、より細かな部分まで考えていきます。→ 次の記事「初心者向け | 作曲超入門(3)」