作曲に必要な知識とはどのようなものか?初心者が作曲を始めるための準備について

こちらでは、日頃から作曲講師として活動している私の視点から「初心者がいちから作曲を始めるために必要となる知識」について改めて整理していきます。

これから作曲を始めてみようと考えている方は、是非参考にしてみて下さい。

「作曲に必要なもの」については、以下のページにて詳しく解説しています。
作曲に必要なものとは?PCを使った作曲・音楽制作に必要なもの(機材)と費用の目安を詳しく解説します。

作曲に必要な知識の概要

作曲を行うために必要となる知識は大きく以下の三つです。

  1. 音楽理論
  2. 作曲方法論
  3. 楽曲の例

それぞれについて簡単に解説していきます。

1. 音楽理論

作曲とは、言い換えれば「曲を作ること」です。

そのため、それを円滑に行うためにはそもそも「曲=音楽とは何か?」を理解しておく必要があります。

「音楽理論」はその知識に相当するもので、これらを通してメロディ・ハーモニー・リズムに関する基礎的な事柄を習得することが出来ます。

2. 作曲方法論

前述した「音楽理論」だけを知っていれば作曲をするために十分か、といわれると決してそうではありません。

曲を作るためには、前述した「メロディ・ハーモニー・リズム」のような側面に加えて

  • 曲をどう組み立て、どう展開させるか
  • 曲をリスナーにどう聴かせる(感じさせる)か

という観点が必要になります。

それを補完するのがこの「作曲方法論」の分野で、これは簡単にいえば「作り方そのもの」の知識でもあります。

3. 楽曲の例

最後に理解しておくべきは、そもそも「楽曲」がどのようなものか、ということです。

前述した「音楽理論」「作曲方法論」は、作曲を行うために必要となる知識を全般にわたって体系化したものですが、こちらはより具体的な、一曲ずつの「例」や「サンプル」に関する知識と捉えて下さい。

これを知っておくことで「理論」や「方法論」のような漠然としたものではなく、「あの曲のあんな感じ」という、より明確なイメージを抱きやすくなります。

それぞれを連携させて理解する

ご紹介した上記三つの知識は、それぞれをバラバラに理解するのではなく、お互いを連携させ、関連付けながら把握することがポイントとなります。

それは、例えば

  1. 音楽理論:メロディに関する〇〇という知識を身につける
  2. 作曲方法論:それを使った曲の組み立て方を身につける
  3. 楽曲:それらが実際に使われた曲の例を聴いて効果を体感する

というような流れで知識を理解することを意味します。

これによってそれぞれが単なる一つの情報ではなく、作曲をするための実用的なデータとなるのです。

作曲に必要な知識の詳細と身につけ方

これ以降は既にご紹介した三つの知識について、それぞれの詳細と、どのようにそれらを身につけていけばいいか、という点を考えていきます。

1.「音楽理論」の詳細

一般的に音楽理論といえば音楽に関する総合的な知識のことを指しますが、ポップス・ロック等の作曲を目指すために必要となるのは、主に「メロディ(スケール)」と「コード」に関する知識です。

それは、作曲が基本的に「『メロディ』と『コード』を作る」という観点によって行われていくからで、ここでいう「音楽理論の習得」はそのための「道具」を得ることに似ています。

学習は基礎から積み上げる

他の理論的な事柄においてもそうであるように、より高度な知識を理解していくためには、それを支える知識が必要となります

そのような意味から、音楽理論の学習は基礎から積み上げるやり方が最も無駄がなく、知識をしっかりと定着させるために確実です。

より具体的にいえば「音とは?」というようなところから学習をスタートさせ、それを作曲に使える知識としての「音楽理論」へと段階的に発展させていきます。

初心者のうちは初級的な知識があれば十分

ご紹介した、「メロディ(スケール)」と「コード」に関する知識が具体的にどのようなものか、という点については、以下のページにて詳しくまとめています。

音楽理論を知りたい人のための「学習の見取り図」※独学に活用できる「音楽理論の何をどの順番で学べばいいか」のまとめ

上記のページでも解説している通り、音楽理論は「初級」から「中級」→「上級」へと発展させてながら学習していき、最終的によりレベルの高い知識に到達できます。

とはいえ、初心者がまず滞りなく作曲を進めていくためにはこのうちの「初級」にあたる知識を身につけておけば十分で、「中級」以降の知識は曲をより個性的なものにしたり、ひねりのあるものにするためのものだと理解して下さい。

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もちろんすべてを深く理解せずとも、例えば「中級」や「上級」レベルの知識を表面的に知り、それを真似するような感覚で活用することも出来ます

このような状態は、厳密には「知識を身につけた」とは言い難いですが、「初級」以降に相当する理論は、そのように実用を先行させていくことも可能です。

音楽理論を身につけるための方法

音楽理論を習得するために、現在ではさまざまな学習方法を検討することが出来ます。

最も手軽で、かつお金のかからない方法がインターネットを活用するやり方です。

Webサイトや動画において、日々音楽理論に関するさまざまな情報が題材として取り上げられており、それらをくまなくチェックしていくことで十分に理解は深まっていくはずです。

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ネットでの音楽理論学習には、是非当サイトもご活用ください。

また、昔ながらの方法として書籍を活用することもでき、こちらはわずかに出費が必要ですが、情報がよりコンパクトに集約されているという意味でお勧めです。

※関連ページ
音楽理論本おすすめ9選|作曲にも演奏にも使える音楽理論の知識を書籍で身に付ける

あわせて、スクールのような所に通って音楽理論を学ぶことも出来ますが、初心者が作曲をするのに必要な知識を得るため、と考えるとやや敷居が高いともいえそうです。

いずれにしても、本来の目的である「作曲をする」という行為に対して負担にならないような習得の方法を模索してみて下さい。

2.「作曲方法論」の詳細

二つ目の知識として挙げた「作曲方法論」とは、「概要」の項で述べた通り「曲の作り方そのものに関する知識」のことを意味します。

そこには「作曲の進め方・手順」や、それぞれの工程において心掛けること・コツなどが含まれ、言い換えればそれらは「『作曲』の取扱説明書」のようなものです。

「作曲方法論」に分類されるもの

以下は、例として「作曲方法論」に分類される事柄を一覧にしたものです。

  • 作曲の手順
  • 曲の形式に関する知識
  • メロディを思い浮かべるためのコツ
  • 聴きごたえのあるメロディの組み立て方
  • ブロックを展開させるときに心掛けるべきこと
  • リスナーを飽きさせないためのコツ
  • 音域に対してどう配慮すべきか
  • 曲調に関する知識
  • 曲を親しみやすいものだと感じてもらうための方法

ここに挙げたものはあくまで一例ですが、いわゆる「音楽理論=メロディやコードに関する知識」とは少し毛色の違うものだということがご理解いただけるはずです。

一般的な作曲の学習を通して知ることが出来る

実は「作曲方法論」という言葉は私が作った造語のようなもので、そのようなタイトルを冠した本や動画はおそらく無いはずです。

とはいえ、それらは上記で述べた通り「曲の作り方そのものに関する知識」であるため、一般的な作曲の学習を通して身につけることできます

ポイントとなるのは、「作曲方法論」が「音楽理論(=メロディやコード等の知識)」以外の部分を指すということです。

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例えば「作曲のやり方」のようなタイトルを持つ書籍の中には上記でいう「音楽理論」に相当する知識も扱われていますが、「作曲方法論」として着目すべきは「曲の作り方」に関する部分です。

お勧めは「曲を分析すること」

音楽理論以上に実用的でありながら、きちんと体系づけられていないのが「作曲方法論」で、既に述べた通り作曲の学習を通してそれらを身につけることができるとはいえ、まとめて効率良く知識を得るのが難しいところでもあります。

これには「作曲のやり方」などを扱ったWebサイトや動画、書籍などが有効ですが、それとあわせて私がお勧めしているのが「曲を分析すること」です。

「分析」というといかにもハイレベルなことのように感じられてしまいますが、平たくいえば、

曲を、「どうなってるかな?」という視点を持ちながら聴く

ということです。

上記で一覧として挙げた方法論に関する事柄は、詰まるところ既存のヒット曲や、多くの人が評価している楽曲に散りばめられた手法でもあります。

それを作曲者の視点から紐解き、知識として蓄えていくことで作曲の方法論にしていくことができます。

※以下のページでは、オリジナルの「曲分析マニュアル」についてご紹介しています。(外部リンク)

3.「楽曲の例」の詳細

作曲に必要な知識として最後に挙げたのが「楽曲の例」です。

これは前述した曲分析にもつながる知識で、冒頭でもご説明したように一曲ずつの「例」や「サンプル」のことを指します。

音楽理論や作曲方法論を体感するためのもの

同じく本ページの前半部分で「三つの知識を連携させることが大切」だと述べましたが、この「楽曲の例」は主にそれを目的とするものです。

すなわち、「音楽理論」や「作曲方法論」として身につけた知識を実例として体感するために「楽曲の例」を知り、連携させながらそれに触れていきます。

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より簡単にいえば、「音楽理論」や「作曲方法論」を念頭に置きながら沢山の曲を聴きましょう、ということです。

ネットを存分に活用する

曲を沢山、聴きたい時にすぐ聴けるという意味では、やはりインターネットを活用するのが一番です。

YouTubeなどにはさまざまな楽曲がアップされており、また定額制の音楽サービスを活用すれば気兼ねなく、さまざまなジャンルの音楽を瞬時に聴くことが出来ます

また楽曲の例を知るためには視覚化された情報を得ることも大切で、ネットに掲載されているコード譜などを通して、それらを入手することも出来るでしょう。

まとめ

ここまで作曲をするために必要な知識について、解説してきました。

改めて三つをまとめると、以下のようになります。

  1. 音楽理論:メロディ・コードに関する基礎的な知識
  2. 作曲方法論:曲の作り方そのものに関する知識
  3. 楽曲の例:一曲ずつの「例」や「サンプル」に関する知識

ここで挙げているように、「知識」という言葉を使うといかにも勉強のような雰囲気が漂ってしまいますが、そもそも音楽とは自由なものだと私は考えています。

そのため、突き詰めると「作曲をするために○○だけは絶対に知っておかなければならない」というようなことは決してなく、思いのままにメロディを歌い、ハーモニーをつなげていくことも十分に可能です。

上記でご紹介した三つの知識は、あくまでもそれを円滑に、かつより楽しみながら行うためのものです。

まずは作曲を楽しむ姿勢を持ち、それと並行して「音楽理論」「作曲方法論」「楽曲の例」を知りながら、是非自分らしく曲作りを進めてみて下さい。

知識以上に「作曲したい」という欲求を持つことが大切かもしれません。

作曲の上達に欠かせない5つの柱

以下のページでは、ご紹介した「作曲の必要な知識」と関連する「作曲の上達に欠かせない5つの柱」について解説しています。
【作曲を独学で進めるときの勉強方法】これをやれば作曲は上手くなる!「上達に欠かせない5つの柱」とは?