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音楽理論 | 転調(1)調の種類と覚え方

こちらでは、「転調」について、そもそも「調」とは何か、また転調の種類や、その具体的な手法について解説しています。

転調を操る

ロック・ポップスにおいて、転調は曲展開に大きな刺激を与えます。

転調を導入することで、ありがちなコード進行を個性的なものにしたり、また大胆な転調で曲を大きく展開させたり、その効果はさまざまです。

転調の種類や手法を知り、意図的に転調を操れるようになることで、作れる曲の幅がより広がっていきます。

「調」と、その代表的な種類

「転調」とはすなわち「調の転換」のことで、これを行うにはまず、「調」とは何か、を最低限把握しておく必要があります。

ここではより実用的な知識として、調の種類を整理します。

主調

まず曲には「キーとなる調」が存在しますが、これを「主調(しゅちょう)」と呼びます。

「キー=C」という前提がある場合、すなわち主調は「C」であり、それ以外の各調はこれを軸として割り出していきます。

こちらでは、わかりやすく「主調=C」として話を進めていきます。

属調と下属調

「Cダイアトニックコード」の「C(I)」のコードは「主調」となりますが、そのうえで、同じく「Cダイアトニックコード」内に存在する、ドミナント「V」である「G」のキーを「属調(ぞくちょう)」、サブドミナント「IV」である「F」のキーを「下属調(かぞくちょう)」と呼びます。

これら「属調」「下属調」は、「主調」と最も馴染み深い調であるとされており、これはコード進行の基本がスリーコード「C → F → G → C(I → IV → V → I)」になるのと同じである、と覚えると、理解しやすいはずです。

平行調

「Cダイアトニックコード」には、「主調=C(I)」と同じトニックの機能を持つ、代理コードの「Am」が存在しています。

これを、調性上「平行調(へいこうちょう)」と呼びます。

同主調

「主調=C」はメジャーコードであり、同じく「C」をルートに持つマイナーコードの「Cm」を「同主調(どうしゅちょう)」と呼びます。

上記「属調=G」と「下属調=F」の、それぞれを主調とするダイアトニックコードを考えた場合、そこに、「C」の場合と同じように「平行調(ダイアトニックコードでいう「VIm」)」が存在します。

  • Gダイアトニックコード=「G, Am, Bm, C, D, Em, F#m-5」
  • Fダイアトニックコード=「F, Gm, Am, B♭, C, Dm, Em-5」

この場合、「G」の平行調(「VIm」)は「Em」、「F」の平行調は「Dm」となります。

これらを、それぞれの「平行調」であることから「属調平行調(ぞくちょうへいこうちょう)」「下属調平行調(かぞくちょうへいこうちょう)」と呼びます。

なお、この例での「Em」「Dm」が、それぞれ「Cダイアトニックコード」の「IIIm」と「IIm」であることを考えると、これまでの例のように「主調(C)」を「I」としたダイアトニックコードに置き換えた場合、「属調平行調」は「IIIm(Em)」、「下属調平行調」は「IIm(Dm)」である、と捉えることができます。

調の種類(まとめ)

各調の呼び名を、ダイアトニックコード内の場所と紐づけたうえで改めて整理してみましょう。

  • 主調(I)「C」
  • 属調(V)「G」
  • 下属調(IV)「F」
  • 平行調(VIm)「Am」
  • 同主調(Im)「Cm」
  • 属調平行調(IIIm)「Em」
  • 下属調平行調(IIm)「Dm」

各調が、すべて同じダイアトニックコードやその周辺に関連付いて存在しており、それぞれが馴染み深い調であることから、これらは「近親調(きんしんちょう)」と呼ばれています。

ある主調から他の近親調を割り出したい場合には、この例のように、その主調を「I」としたダイアトニックコードを明らかにすることで、容易に把握することができます

これら近親調は、お互いに似たような種類の音が使われているため、転調の際、リスナーに違和感無く受け入れられる、とされています。

また、調が近親調から離れるほどに、もとある調と比べて使われる音の種類が変わるため、その調への転調は違和感のあるものとして捉えられます。

反面で、それは大きな意外性を生み、同じ理由から、近親調に対する転調は音の変化が少なく、意外性の乏しいものとして感じられます。

次の記事では、転調の種類について解説しています。→ 次の記事「音楽理論 | 転調(2)転調の種類」