コード(コード進行)からメロディを作る|コードの伴奏の上で自由にメロディを歌うことの概要とそのコツについて

こちらでは、コードをもとにメロディを考える方法を解説していきます。

私が推奨している「コードの伴奏の上で自由にメロディを歌う」というやり方を通して、是非魅力的なメロディ作りに挑戦してみてください。

「メロディからコードを探す方法」については以下のページにて解説しています。
メロディにコードをつける方法|思いついたメロディにコードをつけるための手順と選び方のコツ

案外難しい「自由にメロディを歌う」ということ

ポップス・ロックなどボーカルメロディのある曲を作るにあたり、「歌いながら曲を作る」という行為は必須とも言えるものです。

そんな中で私がおすすめしているのが「コードの伴奏の上で自由にメロディを歌う」というやり方です。

ただ初心者の方にとってはこれが思いのほか難しいもので、「そもそもどのようにメロディを作ればいいかわからない」「コードの響きを聴いたところで何も思い浮かばない」という人も多いのではないでしょうか。

メロディとコードは「メジャースケール」の上に成り立つもの

まず前提として、多くのポップス・ロックの曲は「メジャースケール」の音を元にして成り立っています。

「メジャースケール」とは、わかりやすく言えばドレミファソラシドの並び方のことです。

※「メジャースケール」について詳しくは下記ページをご確認ください。
メジャースケールの内容とその覚え方、割り出し方、なぜ必要なのか?について

そのため、メロディはメジャースケールを元に歌い、コードはそのメジャースケールを元にして組み立てられた「ダイアトニックコード」と呼ばれるコードのグループを基本的に使用していくところから始まります。

冒頭でお伝えした「コードの伴奏の上で自由に歌う」という行為をスムーズ行うためには、まずこれらを意識することが大切です。

「ドレミファソラシド」の活用

とは言え、初心者の時点でいきなりメジャースケールの概念を完璧に理解するのも大変かと思います。

そこでおすすめしたいのが上記でご紹介した「ドレミファソラシド」そのものを活用するやり方です。

この「ドレミファソラシド」は、音楽用語的には「Cメジャースケール」と呼ばれるもので、これら元にメロディを作っていくことができます。

そして、その際の伴奏となるコードには、「Cメジャースケール」を元にして組み立てられた「Cダイアトニックコード」を活用するようにします。

これによって、「Cメジャースケール」というひとつの枠の中でメロディとコードを扱う、という前提が出来上がることになります。

言い方を変えれば、メロディ・コードともに「Cメジャースケール」が元になっているため両者は心地よく響きます

※以下の記事では実際に「Cダイアトニックコード」内にある「C → Em」というコード進行を伴奏として、「ドレミファソラシド」を使いながらいろいろなメロディを作っています。

こちらも参考にしてみて下さい。
メロディのパターン・種類を考える|音階やリズムによる17のアイディア

コードの上でメロディを自由に歌うための具体的な方法

コードに利用するのは「Cダイアトニックコード」

下記ページでも解説していますが、「ダイアトニックコード」とはメジャースケールの七つの音を基準として成り立つ、七つのコードによるグループのことです。
ダイアトニックコードとスリーコード(概要や成り立ち、コードの役割などについて)

Cダイアトニックコードの場合、その中身は「C, Dm, Em, F, G, Am, Bm-5」の七つのコードとなります。

この中でも、一番目のコードにあたる「C」はCダイアトニックコードを象徴するようなコードで、コードの流れの始まりや終わりになるものです。

そのため、既に述べた「コードの伴奏の上で自由に歌う」を実践するときは、まずこの「C」のコードを使用するようにするとコードの流れをイメージしやすくなるはずです。

ポイント(1)
  • まず「C」のコードを鳴らすところから始める

メロディは「ドレミファソラシド」で歌う

そして、既にお伝えしたようにここでの例の場合メロディには「ドレミファソラシド」が使用できます。

ピアノを使って曲を作る場合には、事前に鍵盤の白鍵を弾くことでドレミファソラシドの音を確認できます。

また、ギターの指板におけるドレミファソラシドの位置は下記のとおりです。

※DAWを使用して作曲を進める場合には、ピアノロールの画面などでドレミファソラシドの音を確認できます。

その上で、その「ドレミファソラシド」を活用しながら「C」の伴奏を背景としてメロディを自分に歌ってみてください。

ポイント(2)
  • 「ドレミファソラシド」を使ってメロディを歌う
  • メロディを「ド」「ミ」「ソ」のどれかの音から始める

これは、例えば「ドレミソミー」とか、「ミソラー、ドドレミ」のようなメロディを歌うということを意味しています。

「ドレミファソラシド」の中から音を選んで、それを伸ばしたり切ったりしながら並び替えていくようなイメージで歌ってみて下さい。

コード「C」の構成音を意識するとメロディが綺麗に響く

中でも「ド」「ミ」「ソ」の音は「C」の伴奏にも含まれる音であるため、歌い始めや長く伸ばす音にこれらを使うとメロディが綺麗にまとまるはずです。

そして、この「ドレミファソラシド」と「C」はそれぞれが同じ「Cメジャースケール」を元としているため、必ずしっかりと響きます

モチーフとリズムを意識する

上記を踏まえてもまだメロディを自由に歌うのは難しいかもしれません。

その場合には、「モチーフ」「リズム」を意識するとスムーズにメロディを組み立てるための助けになるはずです。

具体的には、短いフレーズのまとまりを発展させるようにして大きなメロディにしていくやり方や、メロディが持つ音符の長さ(タタタと刻むか、ターと伸ばすか、というようなこと)を意識する、ということです。

※メロディの「モチーフ」と「リズム」について詳しくは下記ページをご確認ください。
作曲初心者向け|作曲超入門(2)メロディを作るためのコツ

メロディ作りに強くなる本

メロディ作りのコツについて、「メロディ作りに強くなる本」というコンテンツとしてまとめています。 「メロディ作りに強くなる本」のご紹介

まとめ

ここまで、コードからメロディを考える方法として「コードの伴奏の上で自由にメロディを歌う」ということについて解説してきました。

慣れないうちは苦労するかもしれませんが、楽しみながら取り組むことでだんだんとスムーズにメロディを作れるようになっていくはずです。

またメロディ作りは繰り返し行うことで自然と上達します。トレーニングには、下記のページも参考にしてみてください。
作曲の準備|メロディを作る練習

是非、あなただけの素敵なメロディを作り上げてください。

リラックスして、まずはいろいろ歌ってみましょう

ポップス・ロック作曲の上達につながる「曲分析ガイドブック」について知る

作曲がぐんぐん上達する「曲分析ガイドブック」のご紹介ページ