メロディからコードを探す方法|思いついたメロディにコードをつけるための手順とコツ

作曲をしていると「頭の中に浮かんだこのメロディをもとに作曲をしていきたい!」と思うことがあるはずです。

こちらのページでは、そんなときに役立つ「思いついたメロディからコードを探すための方法」について解説していきます。

作業のおおまかな手順は以下の通りです。

  1. メロディに使われている音を明らかにする
  2. メロディの実音を元にメジャースケール=キーを明らかにする
  3. キーをもとにダイアトニックコードからコードを当てはめる

これ以降にて、より詳しくご説明していきます。

※上記とは反対の「コードからメロディをつける」ということについては、以下のページにて解説しています。
コードからメロディをつける|コードの伴奏の上で自由にメロディを歌うことの概要とそのコツについて

「メジャースケール」「キー」について

作業に入る前に、まず前提となる知識についておさらいしておきましょう。

メロディからコードを明らかにするにあたって、活用するのが「メジャースケール」と「キー」の知識です。

※メジャースケールについて、詳しくは以下のページをご確認ください。
メジャースケールの内容とその覚え方、割り出し方、なぜ必要なのか?について

メジャースケールは、メロディ・コードの元になるもの

メジャースケールとは、簡単にいえば「音のグループ」です。

ポップス・ロックにおけるメロディとコードは、基本的にひとつのメジャースケールをもとに組み立てられます。

それが「キー」と呼ばれる概念であり、たとえば「キー=C」であれば、メロディは基本的に「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」をもとに組み立てられます。

そして、コードを展開させる際にはその「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ」をもとにした「Cダイアトニックコード」が活用されます。

※もちろん例外は多々あります。

メジャースケール=キーがわかれば、そこからメロディとコードを割り出すことができる

これは、裏を返せば「メジャースケール=音のグループさえ明らかになれば、そこでどんなメロディ・コードを使えばいいかが大体明らかになる」ということを意味します。

メロディにコードをつける作業はこの考えをもとに行うものです。

すなわち「メロディのみが既にあり、コードのみが不明」であれば、メロディをもとにメジャースケールを割り出し、それによってコードも明らかにすることができる、ということです。

メロディにコードをつける手順

1. メロディに使われている音を明らかにする

メロディにコードをつけるにあたり一番最初にやるべきは「メロディを実音として把握する」ということです。

これを行うにはピアノなどの鍵盤楽器があると便利です。

楽器が無い場合にはピアノアプリなどによっても代用できますが、ここでは楽器を使って進めていくことを前提とします。

メロディを記録し、音源に合わせて楽器で実音を確認する

まず第一に、思いついたメロディをスマホのボイスメモなどに直接アカペラで歌いながら録音して下さい

これは、メロディを忘れてしまうことを防ぐ意味でも効果的です。

そのうえで次に、メロディを再生しながらそのメロディラインに含まれる音を(楽器を使って)実音として把握していきます。

ボイスメモから流れる音に被せるように楽器を弾き、例えば「『ドーレミー』かな?」というように、メロディを音名として確認します

メロディにはピアノの白鍵にあたる音が使われていることもありますし、黒鍵にあたる音が使われていることもあります。

2. メロディの実音を元にメジャースケール=キーを明らかにする

二番目の手順として、メロディの音名が把握できたら次にメロディをメジャースケールの一覧と照らし合わせます

以下の表はメジャースケール一覧の表です。

この表では、上から「C」「G」… というように12個のスケールが並んでいます。

この表をもとに、「メロディの音がどのメジャースケールに含まれているか?」という点を明らかにしていきます。

メジャースケール判別の例(1)

例えば、メロディの音が「ソ・ラ・シ・ミ~」というようなものだと把握できたとします。

そこには「ソ」「ラ」「シ」「ミ」の音が含まれており、それらの音と上記メジャースケール一覧を照合すると、そのすべてが含まれるスケールは「C」「G」「D」あたりだということがわかります。

※その他のメジャースケールでは、「ソ」「ラ」「シ」「ミ」のいずれかに「#」や「♭」が付いているため対象外だと判別できます。

メジャースケール判別の例(2)

他にも、例えば「ド#ー・ミ・ファ#ー・ミ」メロディだと把握できていた場合にはそこに「ド#」「ミ」「ファ#」の音が含まれています。

そこからメジャースケール一覧と照合すると、スケール「D」「A」「E」「B」にそれらが含まれていることがわかります。

※その他のメジャースケールでは、「ド#」「ミ」「ファ#」のいずれかが「ド」となっていたり「ミ♭」となっていたりするため、対象外だと判別できます。

メジャースケール判別のポイント

上記の解説の通り、メロディに含まれる音とメジャースケールを照合する際には「#」「♭」などの変化記号に着目するようにしてください。

そのうえで、それらをしっかりと満たすスケールを割り出すようにしていきましょう。

また通常メロディに使われている音(=判別の材料となる音)が増える程に、予測できるメジャースケールはより絞られていきます。

メジャースケール判別の例外

また、思いついたメロディによっては音使いが変則的な形になっていることもあります

その場合には「メロディの大部分の音を含むメジャースケールはどれか?」という観点で作業を進めるようにしてみて下さい。

※メジャースケール内に含まれていない音がいくつかあってもそれを許容する、ということです。

ここまでの作業を通して、「思いついたメロディがどのメジャースケールによって成り立っているか」という点が予測できます。

3. キーをもとにダイアトニックコードからコードを当てはめる

三番目の手順として、予測できたメジャースケールをダイアトニックコードに置き換えます。

これ以降の手順が、この作業の一番の目的ともいえる箇所です。

3-1. メジャースケールをキーのダイアトニックコードに置き換える

メジャースケールは、そのまま「キー」として捉えることができます。

例えば「Cメジャースケール」は「キー=C」に置き換えることができます。

それを踏まえ、まず以下のようなダイアトニックコード一覧から予測したキーのダイアトニックコードを明らかにします。

これは、例えば前述とおり予測できたメジャースケールが「Aメジャースケール」だった場合には、「キー=A」のダイアトニックコードの、

「A,Bm,C#m,D,E,F#m,G#m-5」

というコードのメンバーを割り出すことができる、ということを意味します。

3-2 ダイアトニックコードの中からいくつかコードを選び、メロディの伴奏として弾いてみる

次に、いよいよ実際にコードそのものを予測します。

具体的には、キーを元に割り出したダイアトニックコードからいくつかのコードを選び、メロディの伴奏として弾いていきます

前述の例でいえば、

「A,Bm,C#m,D,E,F#m,G#m-5」

というコードのメンバーのうち「A」や「Bm」などを候補として、メロディに合わせて弾いて確認していく、ということです。

前述の例のように、複数のキーを候補として挙げていた場合にはその分だけ候補の数が増えることになります。

コードを選ぶコツ(1)

例えば「D」「A」「E」「B」などとキーをいくつか予測していた場合には、それぞれのキーのダイアトニックコードに共通するコードが含まれるはずです。

コードを選ぶ際にはそれらを優先して選んでいくようにしてみて下さい。

コードを選ぶコツ(2)

また、メロディには「長く伸ばす音」や「何度も登場する音」「アクセントの強い音」などが存在します。

※前述のメロディ例「ド#ー・ミ・ファ#ー・ミ」における「ミ」の音などがそれにあたります。

コードを選ぶ際には、特に「コードにその音が含まれているか?」という観点で選ぶようにしてみて下さい。

一般的に、メロディの中で存在感のある音がコードに含まれている方が、コードは心地良く響きます。

その後

コードを判別できる感覚を持っておくことが大切

ここまでの手順を通して、メロディに合うコードの予測をいくつか立て、伴奏としてそれらを鳴らしながら確認して行くことができます。

そもそも、一つのメロディにはいろいろなコードを割り当てることができてしまいます

※例えば、前述のメロディ例「ド#ー・ミ・ファ#ー・ミ」にはコード「A」も「F#m」も、どちらも合います。

そのうえで、結局のところ「このメロディにこのコードが合っている」と明確に判定できるのは本人だけです。

そのような理由から、「コードがメロディに合っているか?」という点をしっかりと判定できるようにするためには、メロディのみの時点でぼんやりとコードの響きをイメージしておくことが大切だといえるでしょう。

キーを明らかにすることが大切

この手順によって一つのコードが明らかになり、そこからさらにその次のコードを明らかにしていこうとする際には、前述した「キー」の概念が重宝します。

というのも、前述した通りメロディのキーが定まっていればそこからダイアトニックコードを明らかにすることができるからです。

ダイアトニックコードが明らかになっていれば、次なるコードの候補はその中から予測することができます。

このことから、もし前述の例のようにキーを複数予測していた場合には、なるべく早めにキーをしっかりと確定させることが大切だといえます。

イメージ通りのコードを割り出すことができない場合

ここまでの手順を実施してもイメージ通りのコードを割り出すことができない場合には、以下のような原因が考えられます。

  • 思いついたメロディの実音を正確に把握できていない
  • ひとつのメジャースケールにとどまらない音がメロディに沢山使われている
  • ダイアトニックコード以外のコードをイメージしている
  • ダイアトニックコードの中でもより響きが複雑なもの(テンションコード等)をイメージしている

ここまでに解説したのは「メロディがメジャースケール内に収まる」「ダイアトニックコードにあるコードをイメージしている」という一般的なケースを前提としたものです。

もちろん例外は多々あり、それらを特定して行くにはさまざまなコードの知識やスケールの知識が必要になります。

作曲を繰り返したり、音楽理論を深く覚えるほど柔軟に対応していけるようになっていきますので、思いついたメロディはその時のためにしっかりと記録しておきましょう。

まとめ

ここまで、思いついたメロディからコードを探すための方法を解説してきました。

改めて手順をまとめます。

  1. メロディの実音を明らかにする
  2. 実音を元にメロディのキーを明らかにする
  3. キーをもとにダイアトニックコードを明らかにする
  4. ダイアトニックコードからコードを予測する

既に述べた通りメロディやコードにはいろいろなパターンが存在するため、こちらでご紹介した方法をもとにして、それを自分なりにアレンジしてみることも大切かもしれません。

またお伝えしたように、コードをスムーズに割り出すにはやはり「メジャースケール」や「キー」の理解が欠かせません。

そして、いろいろなコードを知っているほど作業は円滑に進められるはずです。

これをきっかけとして、作曲や音楽に関する知識を全体的に底上げしていけるとより理想的です。

候補をいくつか挙げて、その中からコードを定めていくと進めやすいでしょう。

補足

一般的には「メロディからコードを探す」よりも、やはり「コードからメロディを思い浮かべる」という方が簡単です。

以下のページではその方法を使った初心者向けの作曲手順について解説していますので、そちらも是非参考にしてみて下さい。
作曲初心者向け|作曲超入門(1)具体的な作曲方法とやり方のコツ