メジャーコードの詳細(表記や構成音・成り立ち・定義等について)、マイナーコードとの違いなど

こちらのページでは、数あるコードの中でも最も基本となる「メジャーコード」の詳細について解説していきます。

是非作曲や演奏の参考にしてみて下さい。

※以下のページでは、メジャーコードを含めた「コードの種類」全般についても解説しています。
コード(和音)の種類 コードネームの表記とそれぞれから受ける印象等の解説

メジャーコードの概要

三つの音によって成り立つ最も基本的なコード

メジャーコードとは、「長三和音」とも呼ばれる最も基本的なコード(和音)です。

三つの音によって構成されるコードで、シンプルかつ明るい響きを持っているところがその特徴とされています。

以下はその例として、コード「C」のピアノにおけるコードフォームとその構成音を示したものです。

「C」の構成音=ド、ミ、ソ

コードには「ルート(最低音)=起点となる音」という概念があります。

上記図を見るとわかるように、コード「C」におけるルートは「ド(C)」であり、そこから以下のルールに沿って音が重ねられていることがわかります。

  • ルート「ド」から、間に三個の音を挟んで二つ目の音「ミ」
  • 二つ目の音「ミ」から、間に二個の音を挟んで三つ目の音「ソ」

メジャーコード構成音の定義

ここまでの内容を「メジャーコード」の定義として整理すると、以下のようになります。

メジャーコードの定義
  • ある一つの音を「ルート」とする
  • 「ルート」から三個の音を挟んで二つ目の音を重ねる
  • 二つ目の音から二個の音を挟んで三つ目の音を重ねる
  • コードネームには「ルート」の音名をアルファベットで使用して表記する
この定義をもとに、例えばルートを「レ」とした場合、以下の図のようにメジャーコードを形作ることができます。

  • ルート「レ」から、間に三個の音を挟んで二つ目の音「ファ#」
  • 二つ目の音「ファ#」から、間に二個の音を挟んで三つ目の音「ラ」

コードネームも定義の通り、ルートの音名をアルファベットで使用し「D」と表記します。

メジャーコードの詳細

メジャーコード構成音の度数による表記

ページ冒頭でご紹介した「コードの種類」について述べたページでも解説している通り、本来コードの構成音は「度」という言い回しによって表現します。

この「度」とは「二つの音の離れ具合(=音程)」を表す音楽用語です。

▼関連ページ
音楽における「度数(ディグリー)」の詳細について(音程や「何番目か」を表す「度」という概念)

以下は、前述のコード「C」の図に度数の表記を加えたものです。

コードを考える際に基準となるのはあくまで「ルート」であるため、その音を「1度」と捉え、それ以外の音が何度にあたるのかという観点で音同士の関係把握します。

この図にある通り、起点とする音を「完全1度(かんぜんいちど)」とし、二つ目の音、三つ目の音それぞれは「長3度(ちょうさんど)」「完全5度(かんぜんごど)」と表現します。

メジャーコードの明るさを左右する「長3度」

既に述べた通り、メジャーコードは一般的に明るい響きを持っているとされていますが、その「明るい」を左右するのが上記図にある「長3度」の音です。

それを理解するために、以下にメジャーコードとは反対に「暗い」という雰囲気を持っているとされる「マイナーコード」の構成音を、同じルート「ド」を持つ「Cm」で度数をつけて示します。

上記の図を見るとわかる通り、マイナーコードでは「長3度」が半音下がり「短3度(たんさんど)」に変わります。

そのうえで、改めてコード「C」と「Cm」の構成音を並べてみたものが以下の図です。

実際にピアノなどを使ってそれぞれの音を確認してみると、この「3度」の音が変わるだけでコードの持つ響きが大きく変わることがわかります。

※マイナーコードについて詳しくは以下のページをご確認ください。
マイナーコードとは? 成り立ちとマイナーキー(短調)によるコード進行の作り方

ギターにおけるメジャーコード

以下は、前述のメジャーコード「D」をギターによって表した図です。

前述した「D」の構成音「レ、ファ#、ラ」がフレット上に配置されていることがわかります。

マイナーコードは3度を半音下げる

前述した通り、メジャーコードにおける「長3度」を半音下げ「短3度」とすることでマイナーコードを形作ることができます

以下は、同じルート「レ」を持つマイナーコードの「Dm」をギターによって表した図です。

ピアノでの例と同じく、こちらでもコード内の「長3度」の音(ファ#)が半音下がっていることがわかります。

check
ここまでを整理すると、「メジャーコードを一つ知っているだけで、同じルートを持つマイナーコードもすぐに導くことができる」ということになります。

補足

メジャーコードを把握するためには、それを形作る「メジャースケール」を理解することも役に立ちます。

以下のページではメジャースケールについても詳しく解説していますので、あわせてそちらもご確認下さい。
メジャースケールの内容とその覚え方、割り出し方、なぜ必要なのか?について

まとめ

ここまでメジャーコードの構成音や成り立ち、定義などについて解説してきました。

メジャーコードはさまざまなコードを把握するうえでの基準にもなるものです。

実際に構成音を書き出したり、ピアノやギターで音を出したりしながら理解を深めてみて下さい。

メジャーコードの理解が、さまざまなコードの理解につながります。