作曲本のおすすめ7選|初心者がこれから作曲を始める・作曲の幅を広げるために活用できる本をご紹介します

現在は沢山の作曲関連本が発売されているため、特に初心者の人が実際にそれらを使って作曲を学ぼうと思ったとき、どれを選べばいいか迷ってしまうことも多いはずです。

ということで、こちらのページでは普段作曲講師として活動する私が実際に読んでお勧めできると感じた本を7冊ご紹介していきます。

「総合系」「実例紹介系」で分けていますので、ご自身のレベルや目的に合わせて選んでみて下さい。

総合系

「ゼロからの作曲入門」

作曲の全体像を知りたいという方にお勧めできるのがこちらの書籍です。

タイトルの通り、ゼロから始めて一曲を作りきるところまで解説されています。

市販されている作曲関連書籍の多くがコードの技法や単発的なアイディアの紹介にとどまっているのに対し、この本はより総合的です。

メロディ、コード、リズム、曲の構成など、曲を作って仕上げるまでに必要な知識が一通り網羅されています。

文体や説明の題材・全体的なデザインの方向性なども、幼稚なものではなく、かつ難しすぎず、親しみやすくてちょうどいいところにあると感じました。

作曲の心構えにも触れている

個人的に好感が持てたのが「作曲の心構え」的な部分にもしっかりとページを割いているところです。

作曲初心者の人にとって案外気になるのが「作曲をするうえでどこを目指せばいいのか」という点かと思います。

こちらの本では「そもそも作曲とは何か」というような部分から、何をゴールとするのか、どんな意識を持って作曲に取り組めばいいのか、という点についても冒頭で触れられています。

私は作詞の専門家ではありませんが、姉妹書とも呼べる「ゼロからの作詞入門」もおすすめです。

「鼻歌からはじめる 即効作曲レッスン」

こちらも、総合系の作曲教則本として好評を得ている書籍です。

J-POPやアニソンなどの作家としても長いキャリアを持つ著者の、実践的な作曲の手法が一から学べる構成となっています。

タイトルにある通り「鼻歌からはじめる」というやり方がキーワードになっていますが、本書ではいわゆる鼻歌レベルの小さなアイディアをどのように立派なボーカル曲に発展させていくか、ということが全編に渡って説かれています。

付録のCD-ROMには音声データがMP3で収められており、豊富な譜例と膨大な音源を活用しながら理解を深めていくことができます。

作曲を学ぶのに理想的な順序

内容はまず「メロディ」の解説から始まり、そこから「コード」→「アレンジ」→「曲構成」の順で語られていきます。

個人的に、この順序は作曲を体系的に理解するうえで理想的だと感じます。

また上記の通りアレンジについてもしっかりと解説されているため、PC(DAW)を使って曲を音源にしていきたい人にとっても役立つはずです。

後半ではコンペを想定した作曲デモの章もあり、作家である著者の仕事ぶりが垣間見える作りとなっています。

「歌を作ろう!宇宙でいちばんやさしい作詞作曲ガイドブック」

こちらは、上記の二冊に比べてより初心者向け、ともいえる書籍です。

「ガイドブック」というタイトルの通りページ数も少なめでいつも側に置いておいておけるサイズの本ですが、中身は正統派です。

知識が全くない状態から曲を作れるようになるまでの過程について、わかりやすい言葉で丁寧に解説されています。

著者が合唱曲の作曲をされている方であるため、「ポピュラー音楽」というよりは「みんなで歌える良い曲」というような作品を作ることが前提となっています。

初心者への配慮

この本の特徴ともいえるのは、既に述べた通りわかりやすい言葉を使って、音楽についての知識に乏しい人でも理解できるような解説に配慮している点です。

なるべく難しい音楽用語を排除して、誰もがイメージできる言葉遣いで作曲について語られていきます。

また、タイトルにある通り作詞についても解説されていますが、これもやはり合唱曲を前提としたものだと感じました。

ジャンルを問わず、歌のある曲の作り方を基礎から学びたい、という方にとって役に立つ本です。

「バンドでセッションしながらオリジナル曲が作れる本」

タイトルの通り、これからオリジナル曲を作って演奏していきたいというバンド系ミュージシャンのために書かれた作曲教則本です。

コピーバンドがセッションを通してオリジナル曲を作っていく、ということを前提としているため、作曲の基礎になる理論的な解説よりも「バンドでどう演奏していくか」という点に重きを置いて解説が進められていきます。

そのような意味から、今すぐにでもバンドの為に曲を作っていきたい、という人にとっては実用的な書籍といえそうです。

文体やデザインなどから、学生バンドなどの若年層をターゲットとしているようにも感じられます。

バンドでの作曲を前提とした解説

既に述べた通り「バンドとしての作曲」を前提としているため、タブ譜が掲載されており、それ以外にもドラムパートを含めた全体のパートが何を演奏すべきか、という点まで解説されています。

確かに、この本に沿ってバンドで演奏を進めていけば、自然と一曲が仕上がっていきそうです。

実際のセッションによる作曲もここで語られているやり方を拡大解釈したものであるため、そのような意味からバンド作曲の本質が学べる本ともいえるでしょう。

初心者向けとしてあまり他に例を見ない、特徴的な書籍だと感じます。


実例紹介系

「名曲でわかるコード進行の秘密」

コード進行構築の幅を広げていきたい、という方にお勧めなのが本書です。

タイトルにある通り、手法とその実例を重ね合わせながら、「あの曲のこの部分は〇〇な理由でこう聴こえていた!」というような観点で解説が進められていきます。

これから作曲を覚えていきたい人には向かない書籍ですが、現在既に何曲か作っていて、コード進行についてもっと柔軟に考えていきたいという人にとっては打ってつけの本です。

洋楽・邦楽を問わず、さまざまなジャンルからいろいろなコード進行が紹介されています。

曲分析の姿勢が必要

解説は基本的な部分を全て省略し、いきなり楽曲分析から始められるため、作曲や音楽に関する基礎知識が事前に備わっていることが前提となります。

また、取り上げられている音楽は多岐に渡りますが、人によってはその中に全く知らない曲や興味のない曲もあるはずです。

裏を返せばそれは音楽の幅を広げるということにもつながるため、事例を沢山知る姿勢を持ち、分析的な音楽の聴き方を楽しめる人ほど本書を上手く活用できるといえるでしょう。

同様に、曲分析の技術を伸ばすのにも一役買ってくれそうです。

「ロック&ポップスのレジェンド達が教える! 神のみぞ知る!? 名曲・作曲テクニック」

作曲関連書籍を数多く出版されている野口義修さんの本です。

こちらも前述のものと同様に、「有名な曲から作曲の手法を学ぶ」という観点で書かれた書籍です。

こちらはタイトルの通り「ロック・ポップス」がその題材となっていますが、そこには「ビリー・ジョエル」「サイモン&ガーファンクル」「ドナルド・フェイゲン」などなど、歴史を作って来た有名アーティスト達の名前が並びます。

とりわけビートルズ関連の楽曲は多く取り上げられており、それだけビートルズの楽曲から学べるものが多い、ということを意味していると感じました。

読み物としても楽しめる

こちらの書籍もやはり事例紹介をメインとするため、その分それらを読み解くための基礎知識が必要になります。

また前述の「名曲でわかるコード進行の秘密」が実例を手法として体系づけていたのに対し、こちらの書籍はより「楽曲解説」という側面が強いと感じられます。

そのような意味から、音楽ファンの人にとっては読み物としても楽しめるはずです

全体を通して付け加えられているダジャレはちょっと強引にも感じられましたが、そのおかげで、堅苦しくなりがちな解説に親しみやすさが生まれています。

「もっと! 思いどおりに作曲ができる本」

好評だった前作「思いどおりに作曲ができる本」の続編として出版された本書ですが、こちらも実例をピンポイントで紹介していくような構成となっている書籍です。

「Q&A方式で~」というスタイルは前作と同様で、作曲に慣れていない人が抱えがちな疑問に対して、見開き2ページでリズムよく回答していきます

また音源データもあわせて付録されているため、解説されている手法を耳で聞きながら確認していくこともできます。

扱われている題材は、コードに関するものやメロディに関するもの、さらにはアレンジ・演奏までと幅広いです。

作曲とアレンジ・演奏の幅を広げるための書籍

「質問に対して答えていく」という本書の性質上、やはり作曲に慣れていない人や手順を総合的に知りたい人にとっては不向きで、どちらかといえば中級者向けの書籍といえるかもしれません

また同様に、それぞれのページが質問によって独立しており前後のつながりがないため、「一から順を追って知識を蓄える」という構成にはなっていない点で注意が必要です。

タイトルにある通り、この本を読むことで「思いどおりに作曲ができる」ようになるのか?ということは本書をどう活用するかによると思います。

ただ、数多くの質問とその回答を通して作曲やアレンジ・演奏の幅は広がっていくはずです


まとめ

ここまで、作曲関連本のおすすめをご紹介してきました。

こちらでご紹介している以外にも本当に沢山の本が出版されていますが、やはりものによっては初心者の人にとって理解しにくいと感じられるものも多く、悩ましいところです。

是非これらを参考にしつつ、愛用できるような本を選んでみて下さい。

初心者の人は総合系の書籍で知識を固めて、とにかく作曲を実際にやってみましょう。

補足

音楽理論系書籍については、以下のページにてご紹介しています。
音楽理論本おすすめ8選|作曲にも演奏にも使える音楽理論の知識を書籍で身に付ける